「同労者」第58号(2004年8月)  三浦綾子を読むに進む 目次に戻る  信仰良書に戻る

三浦綾子読書会

 三浦綾子読書会とは(3) − 
    東京ミレニアム・チャーチ 牧師  長谷川 与志充
 
 前回ご紹介したように、正式な三浦綾子読書会発足を前にして、主は三浦光世氏とその秘
書である宮嶋裕子氏との出会いを不思議にも与えて下さいました。今思い起こすと、ここにも
確かな主の導きがあったことを認めずにはいられません。
 さて、その翌月2001年7月、東京で初めての三浦綾子読書会が開かれました。インターネ
ットを中心としたほんのわずかな宣伝でしたが、驚くべきことにその第1回目の集会には6、7
名の出席者が与えられ、2回目には何と10名を越える人々が導かれるようになったのです。
 現在のアメリカを代表する牧師であるリック・ウォレン師は、その代表的著作である「健康な
教会へのかぎ」(いのちのことば社)で次のように言っています。「教会指導者の仕事は、経験
を積んだサーファーのようなものである。神の霊の波を見つけて、それに乗る。つまり、神が世
界でどのように働いておられるかを見出して、神とともに働く努力をすることである。」 神様は
三浦綾子さんの本を用いてご自身の霊の波を人々の心に打ち寄せさせておられるのだと、私
は東京での読書会の最初にあたって気付かされたのでした。そして、私はここでリック・ウォレ
ン師が言っている「サーファー」となって神とともに働く努力をすることを決意したのです。
 神様が東京で起こされ始めた「波」は、東京だけでとどまるものとはなりませんでした。2001
年の秋頃だったと思いますが、私の中に主は読書会全国展開の思いを与えて下さったので
す。「全国各地にも三浦綾子さんの著作を通して福音の種が蒔かれている。私はそこに行っ
て、その種を芽生えさせ、豊かに花を咲かせなければならない。」このような使命感とも言うべ
き強い思いが私の心に押し寄せて来たのです。
 その思いに忠実になり、私は東京読書会に集っておられる方々に、このビジョンを語らせて
いただき、そのための祈りと経済的な支援をお願いさせていただきました。後程ある方々が正
直に胸の内をお話しして下さいましたが、その方々は私のこの働きはすぐに経済的な困難に
陥り、止めざるを得ない状況に追い込まれるだろうと思っておられたそうです。確かに東京に1
0数人しか集まっていない団体が日本各地に活動を展開するなど、誰もが無謀なことと考え
て極めて当然のことだったと思います。
 しかし、「わたしの思いは、あなたがたの思いと異なり、わたしの道はあなたがたの道と異な
るからだ。― 主の御告げ。―天が地よりも高いように、わたしの道は、あなたがたの道よりも
高く、わたしの思いはあなたがたの思いよりも高い。」(イザヤ55:8〜9)のです。主はこの後必要
の一切を備えて下さり、この全国展開の御業を見事に成就させて下さったのです。


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