信仰生活のこと、教理上の疑問など様々なことについて、誰かに聞いてみたいことがおきてく
ると思います。教会の先生に伺うことは勿論一番ですが、それを独り占めしないで、すこし公開 してください。それを皆で考えると、きっと皆さんにとって益になると思います。送付先は巻末に あります。
回答例(作成者:野澤)
R.A.トーレイの「聖書の教え」に整理されている項目を引用して、イエス・キリストの品性につ
いての説明を続けます。
<イエス・キリストの品性>
6.イエス・キリストの祈り
6.1 イエス・キリストの祈り深いこと
(1)イエス・キリストは、肉体を取られていた日々に、祈りと懇願とをなされた。彼は祈りの人で
あられた。
「キリストは、人としてこの世におられたとき、自分を死から救うことのできる方に向かって、大
きな叫び声と涙とをもって祈りと願いをささげ、そしてその敬虔のゆえに聞き入れられました。」 (ヘブル5:7)
「祈」あるいは「祈る」という語が、イエスに関して少なくとも25回用いられています。それらの
言葉の語られていない多くの場合でも、彼が祈りについて語られたと思われる箇所は少なくあ りません。彼の祈りは四福音書の中いずれにも記されています。イエスのご生涯には多くの特 徴というべきものがありましたが、それらの中でも、特に彼が祈り深いお方であったいうことほ ど著しい特徴は少ないということができます。彼が祈りの人であったということは、次節以降の 点を学ぶことによって一層明らかになります。
6.2 イエス・キリストの祈りの時刻
(1)イエス・キリストは夜祈られた。そして時には夜通し祈られた。
「このころ、イエスは祈るために山に行き、神に祈りながら夜を明かされた。」(ルカ6:12)
なぜ夜分に祈られたかというと、それはただ一人静かに、何ものにもかきみだされないで神
と交わることが出来たからでした。
(2)イエス・キリストは朝早くまだ暗いうちに起き出して祈られた。
「さて、イエスは、朝早くまだ暗いうちに起きて、寂しい所へ出て行き、そこで祈っておられた。」
(マルコ1:35)
これは明らかに一つはただ一人世の喧噪を離れて神と交わるためであり、もう一つはその日
の働きの準備をなさるためでした。
(3)イエス・キリストは聖霊のバプテスマを受けて公生涯に入られる前にも祈りをなされた。また
伝道旅行に行かれる前に、十二弟子を選ばれる前に、十二弟子に自らの死の近づきつつあ ることを知らせる前に、などなど、彼の公生涯の重要な行動を取られる前にはいつも必ず祈ら れた。それ故、彼はそのご生涯の重要な事件に対しては特別な時間を用い、祈りをもって準備 された。
「さて、民衆がみなバプテスマを受けていたころ、イエスもバプテスマをお受けになり、そして祈
っておられると、天が開け、聖霊が、鳩のような形をして、自分の上に下られるのをご覧になっ た。また、天から声がした。『あなたは、わたしの愛する子、わたしはあなたを喜ぶ。』」(ルカ2:21 〜22)
「さて、イエスは、朝早くまだ暗いうちに起きて、寂しい所へ出て行き、そこで祈っておられ
た。・・イエスは彼らに言われた。『さあ、近くの別の村里へ行こう。そこにも福音を知らせよう。 わたしは、そのために出て来たのだから。』」(マルコ1:35、38)
「のころ、イエスは祈るために山に行き、神に祈りながら夜を明かされた。夜明けになって、弟
子たちを呼び寄せ、その中から十二人を選び、彼らに使徒という名をつけられた。」(ルカ6:12〜 13)
「さて、イエスがひとりで祈っておられたとき、弟子たちがいっしょにいた。イエスは彼らに尋ね
て言われた。『群衆はわたしのことをだれだと言っていますか。』・・するとイエスは、このことを だれにも話さないようにと、彼らを戒めて命じられた。 そして言われた。『人の子は、必ず多く の苦しみを受け、長老、祭司長、律法学者たちに捨てられ、殺され、そして三日目によみがえ らねばならないのです。』」(ルカ9:18、21、22)
(以下次号)
<今月の質問>
来月もイエス・キリストの品性について説明を継続します。説明について、疑問点がありまし
たらお知らせ下さい。また、これらを離れた質問も歓迎致します。 |