「同労者」第62号(2004年12月)
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ショートコラム ねだ
ついこの間まで、大騒ぎをしていたのは、サッカー選手ベッカム様だった。だが今やヨン様の時
代である。ヨン様こと韓国の俳優ペ・ヨンジュンが来日したら、空港、ホテル、その行く先々で大 騒動である。宿泊しているホテルの前に押し寄せた人々にけが人が出る始末。たいしたもの だ。近くて遠い国と言われていた日本のすぐ隣の国であったが、一気に近い国になった。この 現象は経済関係とは逆で、日本側の片思いのような面があるようだが。
コマーシャルに採用すると、軒並みみな大当たり。ガムが売れ。ドリンクが売れ。車まで売れ
る。
韓国発のドラマも見てみればそれなりに面白い。まあしかし、テレビの娯楽にとどめておけば
よいものを、と思いたくなる。だが、ヨン様なる人物が我が町にやってきたら、野次馬根性での ぞきに行くやもしれない。それがブームというものか。
本の出版社は、なんとかいっぱい売れた、いっぱい売れたと宣伝する。ミリオンセラーだと聞
くと、自分も読んでおこうという人がでてますます売れるというわけだ。映画、音楽、みなしか り。
我らが看板に掲げるキリスト教はいかに? 日本では、悔しがっても人が集まらない。かつ
て、ビリーグラハムがきたときに、かなりの人が集まったが、そのほとんどはもともとクリスチャ ンだった。
大々的なクリスチャンの集会も、その根底はひょっとして、ブームに乗っているだけではあるま
いか。そのため、集会が終わると、気の抜けたようにあたりが寒くなり、何の実もそこに残らな い。
それに比し、近年の日本のキリスト教界に、三浦綾子氏の働きは大きかった。
いでよ。第二第三の三浦綾子。
さらには、真の説経者。軽佻浮薄なブームではなく、魂をゆるがすリバイバルを。
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