「同労者」第63号(2005年1月)  三浦綾子を読むに進む 目次に戻る Q&Aルームに戻る

三浦綾子読書会

 三浦綾子読書会とは(8) − 
    東京ミレニアム・チャーチ 牧師  長谷川 与志充
 
 2003年3月1日、いよいよ三浦綾子読書会始まって以来最大のイベント「三浦光世氏講演
会」の日を迎えました。講演前の約1時間半「道ありき」の演劇を前座として行う予定でしたが、
前売チケットの売れ行きはすこぶる良く、9割程度はすでに売り切れという状態でした。という
わけで、期待に胸を膨らませて当日を迎えた訳ですが、この日前代未聞の出来事が起こった
のです。
 それは、全国の飛行機が航空管制のトラブルから全く飛ばなくなるという事態でした。まずは
福岡から来られる予定の読書会顧問である森下辰衛先生(福岡女学院大学助教授)から電話
が入り、その事態を知ることとなりました。その後も、同じく東京に向かおうとしていた大阪読書
会のメンバーから、そして三浦光世氏の秘書である宮嶋裕子氏からと立て続けに電話が入
り、もしかすると全国の読書会メンバーは勿論のこと、講師である三浦光世氏まで来られない
最悪のシナリオまで考えざるを得ない状況となってしまったのです。しかし、すべては主が始め
られたことであり、最後まで主が成し遂げて下さるという信仰が不思議に内側から熱く呼び覚
まされ、主が最善の解決の御業をなして下さることを確信しつつお祈りさせていただきました。
 すると、どうでしょう。その後しばらくして航空管制が回復し、徐々に全国の飛行機が飛び始
めたという情報が入って来たのです。先程電話を下さった方々からもまもなく飛行機が出発し
そうだとの情報をいただき、主が確かに働いておられることを実体験させていただきました。
 さて、その午後からは会場で演劇のリハーサルが始まりました。今まで12月から2月までの
約3ヶ月間、寒い練習場の中、仕事帰りの疲れを押して練習し続けて来た成果をいよいよ発表
する時が来たのです。リハーサルの様子を見ながら、私はその練習の日々を走馬燈のように
思い起こし、溢れる感動を押さえることができませんでした。「結果はもうどうなってもいい。皆
が今まで練習して来たものを精一杯出してもらえさえすれば。」私はそのように思わずにはいら
れませんでした。
 さて、リハーサルが終わり、開場の17時半が近づいた時、受付の人から私は驚くべき情報
を届けられたのです。何と山手線が人身事故でストップしているというのです。朝の航空管制
のトラブルといい、夕方のこのトラブルといい、一体どうなっているのだろうと思いつつ、このこ
とにも主の確かな守りがあることを信じました。
 そして開演前、演劇キャストが皆集まり、私はそこで代表の祈りを主にささげました。
「この戦いはあなたがたの戦いではなく、神の戦いであるから。」(歴代誌U20:15)これが私達
への約束の御言葉でした。


 

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