写真と斜体の解説文は、廣部千恵子氏のホームページ「聖書の植物」から同氏の許可に
より掲載。詳細は同氏のホームページ
出エジプト記30:23、 雅歌4:14、 イザヤ43:24参照 イザヤは新共同訳から香水萱となっている。その他エレミヤ6:20、エゼキエル27:19も同様 であるが、同じヘブライ語である。これらに対する植物としては幾つかの候補がある。一つは サトイモ科の菖蒲である。原産地はペルシャから北インドであろうとされている。インドシナでは 菖蒲が結実するので、この辺りが原産地であろうとWeissは言っている。クムランから出土した 香料の分析でこのAcorus calmusが検出されている。 Zoharyはこのヘブライ語のkanehをGinger grassのCymbopogon martiniiなどのCymbopogon spp.であるとしている。香りのある草で、古代、香水、化粧品、香料や薬品に使用され、中近東 にはインドや近隣諸国から輸入されていた。エジプトのファラオ20世と21世の墓が1881年 に開けられた時にCymbopogon schoenanthusのほのかな香りがしたということからも分かる。 |