「いのちに至る門は小さく、その道は狭く、それを見いだす者はまれです。」(マタイ7:14)
日本では学校や企業の多くが、4月から新年度とする習慣である。この新年度を展望してみ
るとき、今、日本はなんと多くの課題に当面していることでしょう。
全体としてみた国の経済は一部の業種を除けば相変わらず低調さが続いている。国民一人当
たりに換算したら何百万円にもなるという膨大な国の財政赤字、景気浮揚のために低金利政 策を採り続けたために、健康保険組合や、年金組合などの多くが破綻、国がやっている国民 年金も国民健康保険も赤字を抱え、補填をし続けなければ破綻する状態である。金利を上げ ればまた消費が鈍り不況に拍車がかかる見通しなので金利を上げることはできません。財政 の健全化にはほど遠く、政府が国の金を垂れ流しにしない方策と主張して、郵政民営化と叫ん でいるが、氷山の一角に過ぎません。年金改革と叫んでいますが実際には解決の目途は立っ ていないのです。
出生率は今回発表された統計でまたさらに下がりました。高齢化が一層進むわけです。保険
が適用されないと医者にかかることがいかに高額であるかわかりますが、保険を適用しない部 分の医療と適用する医療の両方を認める混合診療問題が議論され、もうじきそういう時代にな りそうです。
治安の悪化は報道される犯罪のニュースに身近に感じられます。
竹島の問題が急浮上しましたが、外交の問題は他にたくさんあり、まさに山積している状態
です。外国との貿易なしにはやっていけない時代です。アメリカからの牛肉輸入問題でまた経 済摩擦げ懸念されています。これらのことは、毎日テレビや新聞で繰り返し報道されているか ら、改めて取り上げるまでもないのですが、私たちはそれらにどう対処したらよいのかというこ とです。
クリスチャンの歩む道は、いつの時代でも同じです。イエスは、社会情勢をよくご存じでした。
それは、ピラトに「「もしそれが上から与えられているのでなかったら、あなたにはわたしに対し て何の権威もありません。」といわれたような、主のことばのはしはしから感じられます。しか し、イエスは自らの使命の狭い道をしっかりと歩まれました。
大切なことは、この困難な情勢の中に子供たちもさらされていることです。難しい時代であるか
らこそ身近なものたちとどう生きていくか、知恵を与えられる必用があります。その知恵は祈り 求めるものであると同時に、私たちが広い視野をもって社会情勢に目をむけ、時を察知しつづ ける中で与えられるでしょう。この時代に、勝ちを得る道は狭いでしょうが、イエスが歩まれた のと同じ狭い道を行こうではありませんか。 |