同労者

キリスト教—信徒の志す—

巻頭言

— 教会学校成人科 —

玉城 憲一

 「巻頭言を書いて下さい。」と言われまして、はて私のような者が何を書いたらよいかと思い悩みましたけれど、今回は仙台教会のCS成人科の事を、与えられた恵みの全部ではありませんけどその一部を紹介させていただきたいと思います。
 仙台教会のCS成人科は野澤先生(CS教師)の担当で、人数は約十名位です。
 今、小原鈴子著「かくれし力」という本から学んでおります。子育ての問題、家庭の経済の問題、その他色々な事、婦人としての心構え、それらの問題をどのようにして乗り越えて行ったか、実際の生活の中から生きた信仰とはどんなものか読ませていただいております。内容の一例をあげると、
――私どもは、不定の聖日献金によって生活しておりましたので時おり手もとがからになります。こんな時、私のとります方法はただ一つ、すべてを知り給う天の父に祈ることです。ある土曜日、またしてもからになりましたが、日曜のご用を前にしている主人の心を煩わしてはなりませんので、耳に入れぬようにしていました。主人はそんなこととはつゆ知らず、来客にお茶を出すように申しました。もちろんお菓子も必要です。そこで湯沸かしに水を入れてガスにかけ、「すべてを知り給う神様、この水が沸きませぬうちに必要を与え給え」と祈っていますとひとりのご婦人が勝手もとに来られ、「わずかですがお勝手のために」と、為替入りの封筒を渡して行かれました。――
 現実の生活の中に神は応答して下さることを教えて頂き感謝しました。私自身、現実の問題でゆきづまって来る時、すぐ逃げてしまったり、お金が先になるか、必要とされている事が先になるか、どこが先になるのか分からなくなってしまうものです。けれども、その時その時、祈って行くとき神様は不思議なように応えて下さる方であること、まず、必要な事は神に対する信仰であることを知らせて頂きました。また生きた信仰を見せて頂いて感謝です。
 「またキリストによって、いま私たちの立っているこの恵みに信仰によって導き入れられた私たちは、神の栄光を望んで大いに喜んでいます。」(ローマ5:2)
 また一ヶ月のうち一回は、山本和子先生の担当で「同労者」をテキストに学びの時を持つことになりました。それぞれの感想を話合ったり、特定の箇所を一緒に読んだりします。例えば、東方の博士たちがユダヤ人の王としてのイエス・キリストを礼拝しに、黄金、乳香、没薬を持って来た記事で、乳香、没薬の写真をカラーで見せて頂き、真の礼拝とはどういうことか、改めて教えて頂きました。そうしてなお一歩礼拝に対する姿勢を吟味させて頂きました。
 "同労者"を発行して下さった方々の労に、神の豊かな報いがありますように。

(盛岡聖泉キリスト教会 会員)