読者の広場 <短歌>
— 残された日々(1) —
鈴木 健一
詩篇九十篇に「おのが日をかぞふること」(12節 文語訳)という印象的な御言葉があります。若い頃から暗記していた御言葉ですが、この御言葉を手がかりにして本気になって「死」を意識し、自分の残された日の数を数えてみたのは、恥ずかしいことながら最近です。仕事を定年退職し、年金生活を送るようになって初めて、そんな気になったのでした。そして、それはクリスチャンにとっても、恐ろしいことなのだと知りました。「死」は、やはり祈りを持って真剣に直面しなければならない「敵」なのであります。
平均寿命延びたりと聞きおのが日を
数え初(そ)むればおののき覚ゆ
祈りなく己が日数へし若き日よ 戦きすらも快感として
永遠(とこしへ)の生命思へば年金制度 改革さけぶ選挙カー行く
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(インマヌエル大宮キリスト教会 会員)