同労者

キリスト教—信徒の志す—

JSF&OBの部屋

— 祝福された通過点を目指して —

石井 和幸

「イサクは父アブラハムに話しかけて言った。『お父さん。』すると彼は、『何だ。イサク。』と答えた。イサクは尋ねた。『火とたきぎはありますが、全焼のいけにえのための羊は、どこにあるのですか。』アブラハムは答えた。『イサク。神ご自身が全焼のいけにえの羊を備えてくださるのだ。』こうしてふたりはいっしょに歩き続けた。」
(創世記22:7〜8)

 6月1日は、仙台聖泉教会の女子中学生3人組、「ミルフィーユ」のコンサートがありました。
 以下は私の家内が教会の婦人伝道師あてに送ったメールの一部です。
  「 ・・・昨日はお疲れさまでした。素敵でしたねー。次回は録音用のMDを持参しようと心に誓った次第です。
  コンサートの感動の余韻を残しつつ家に帰り、一休みしながら主人と、今後のこと等いろいろ話をしました。
  先週プチ里帰りをした時、自分の日常は仙台になったんだなぁとしみじみしてしまいました。
  実家は実家の良さがあってなごむのですが、♪やっぱりウチが一番ね♪の「ウチ」は仙台だなと思わされまして。
  昨日のミルフィーユの3人が語った言葉の中からも、私はここで神様に仕えていきたいなぁとすごく思ったのでした。
 (産まれてくる子もこんな風に神様に仕えていけたら、とても素敵だなぁと思ったのです)・・・」
 明くる週・・6月8日は、教会野球部イーグルスの試合がありました。以下は同労者2007年8月号「T君の初出場」の一文です。「・・・T君が驚くのは無理もない。彼は対外試合初出場の上、普段練習していない外野守備を指示されたのだから。 そして、ライトに打球が飛んでいく。「…ん?」一同が目を見張る。T君は早々に落下点に入っている。もしや?・・・残念ながらボールはグローブの土手に当たり捕球まではいかなかった。けれども初出場にしては生き生きしていた彼のプレーに、私は感動した。彼も、「練習するので…また是非試合に出して下さい!」めげることなく次の目標を目指している。 」 ・・・昨年小学6年生だったT君は一年経ち、この6月の試合で先発出場、またライトを守りました。ちなみに私はキャッチャーをしていました。相手チームのバッターが豪快にスイング、打球は右中間へ!・・私は(やられた!)と思いました。が、しかし、T君は早々に落下点に入り、微動だにせず、今年はしっかり大きなフライをキャッチすることが出来ました。ピッチャーは一安心。チームメイトは大喜び!拍手でベンチに迎えられる彼ははにかみながら喜んでいました。
 私はその出来事を見て、なんか第一関門を突破したような、一つの時代の区切りを迎えたような、ホッとした気持ちになりました。また試合の合間にT君といつもキャッチボールをしていたS兄の働きも報われたのでした。

 ミルフィーユがコンサートを成し遂げるまで、そしてT君が試合でフライを捕り、チームの勝利に貢献するようになるまで、親御さん方はどれだけ主の前に祈りをささげ、信仰による戦いを営んだことでしょう。そして、彼らと共に生きる教会の人達も、彼らと喜びと悲しみをどれだけ共にしたことでしょう。家内はミルフィーユの姿を見て、そして私はT君のブレーを見て、私達の家庭において常に優先すべき、大切な価値観を覚えることが出来、主に感謝をしました。ミルフィーユのコンサートも、T君の出来事もそれは人生の単なる通過点にすぎません。しかし、そこに至るまでに成された信仰の働き、主の豊かな恵みと導きを目の当たりにするときに、私達の子供が生まれてくる前のこの時期から、この世の名誉や価値あるものではなく、キリストの福音に価値をおいていく姿勢を大切にしていきたく思いました。子供が生まれたら生活は慌ただしくなるでしょう。困難もさし迫ってくるでしょう。けれども、主が示してくださった「祝福された通過点」に、やがて私達も与って、それが教会の喜びとなるようにと目標を与えられた6月でありました。
(仙台聖泉キリスト教会 会員)

Valid XHTML 1.0 Strict