第269号
2022年 3月
・・・ 表紙の写真はクロッカス ・・・
許可を得て掲載した聖書の植物のひとつです。
「われはシャロンの野花 谷の百合花(ゆり)なり」(文語訳 雅歌2:1)
先月号に記しましたように、シャロンの野花はクロッカスだと考えている人々がいます。
♪
なやむ世人のために 咲き出し花あり その香いまや世界の 隅々に及べり
(折返し)
香り妙なる シャロンの野花よ 来たり開けや この心の中に
花はまずガリラヤの 湖畔に咲き出でて 囚人を解き放ち 病めるをば癒やしぬ
(折返し)
心なき国人に 踏まれ散らされしが その根より萌え出でて 今や世界に満つ
(折返し)
(インマヌエル讃美歌 349)
この讃美歌でも「シャロンの野花」をイエス・キリストとしていますから、雅歌2:1 を王の言葉としています。
「シャロンの野」とはどこにあるでしょう。
この地図をご覧ください。新改訳聖書巻末に付属 している地図です。
シャロンはイスラエルの西海 岸、ヨナがタルシシュへ逃げていこうと思って船 に乗り込んだ港ヨッパ(そこは後に革なめしシモン という人が住んでいて、ペテロが滞在しており異 邦人がキリスト教信者になった発端の人物コルネ リオが使いを派遣したところです。革なめしはパウロも仕事としていた天幕職人に革を 天幕の素材として使えるように加工する職人です。)から、カルメル山(エリヤがバア ルの予言者との戦いを繰り広げたところ)の麓までの平野です。
乾燥圏の海岸には雨が降らなくても海からの湿った空気が、夜、露となって地面を潤し 季節がくると美しい花が咲き乱れるのだと聞いています。
これらを思い巡らすと聖書と讃美歌を味わい深く読み讃美できるでしょう。