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ショートコラムねだ

— ラジオ体操 —

 ラジオ体操とは、小学校からおつきあいしている。小学校も中学校もずっと、頻繁にラジオ体操をする機会があった。
 高校のときは寄宿舎に入ったが、朝6時半にたたきおこされ、ラジオで放送されているラジオ体操が3年間の日課であった。
大学では、ラジオ体操をする機会がわりと少なかった。ところが企業に勤めると、7時45分からラジオ体操をし、8時に始業であった。この15分は労働時間外だが、私の会社では苦情を言う者はいなかった。もちろん8時までに会社に入れば遅刻にならないのであった。

 さてこのように、日本に定着しているラジオ体操だが、その由来は案外知られていない。
ラジオ体操は第1から第3まで作ったのだそうだが、第3は全く廃れてだれも知らない存在になったらしい。第2もほとんど使われなくなった。だが第1はこのように続けられている。
もとは北欧で行われていた体操らしいが、ラジオで放送したのは英国らしい。それがアメリカ経由で日本にもたらされたらしい。全部「らしい」で、不確かであるが、そんなことはどうでもよい。
戦後、国民の健康のためにと、鳴り物入りで学校を皮切りに、広められた。
学校の夏休みには、町内会に音頭を取る人がいて、子どもたちを集めてラジオ体操がされる。当番はごめんだが、子どもたちは体操しにいったものだ。

 この体操は、筋肉を伸ばすストレッチ系の運動に属する。関節にひびくくらい、曲がるぎりぎりまで、手足体を動かすことに意味がある。
 筆者は、ラジオ体操をするときは、理由はなぜか自分でも分からないが、小学生のときからずっと変わらずに、手足をよく振って関節に響くくらいにした。小学生のとき、先生にそれをほめられたことがある。ほめられようとおもってそうしたのではないが。それは筆者の健康に大いに役立ったらしい。
 義理、おつきあいでラジオ体操をしています、といった感じでなよなよと手足を動かしている人々を見かけるが、もったいない、力一杯体操すればよいのに。使う時間は同じだから。
 
 集会で説教を聞くことも、ラジオ体操とよく似ている。役に立つように説教を聞いても、役に立たないように説教を聞いても、使う時間はみな同じではないか。

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