同労者

キリスト教—信徒の志す—

巻頭言

— 信仰と事業の継承 —

石井 矗

 7月15日は、私の救いにあずかった記念の日です。
 19才で当時大学生だった私は、将来クリスチャンの父がはじめた事業を継承したいと願っておりました。私の不安と悩みは、このことを成功させるためには、自分が非常に弱く、他の人々と豊かな人間関係を作ることができないという事でした。
 ですから、自分を強くするために、鍛錬したり、一人旅に出てみたり、いろいろな人々とコミュニケーションをとってみたりしていました。その中で得たものは、何も無かったということはありませんでしたが、自分自身の心、暗い性格は変えることができませんでした。
 教会には子供の頃から親に連れられて出席していました。教えられたことは、人は罪を悔い改め、イエス・キリストを信じれば救われ、永遠の命を与えられるということでした。私の心の中はみにくく高慢な他人よりすこしでも上に行きたい、みかえりを求める思いがありました。
 7月15日、山形教会(イムマヌエル綜合伝道団)での伝道会の時、自分の罪を認め、悔い改め、神様に従うクリスチャンの道を示されました。そしてその時はじめてありのままの自分を認め、神様に示された道を歩み出すことを教えられました。そこで本当の自由と平安をいただいた事でした。
 不安であった父の事業を、自分が考えたこととは違った土台に立って継承させていただくことができました。信仰を同じくする姉妹と家庭を持たせて頂き、子供があたえられ、孫が与えられ、父が私に自分の起こした事業を継承させたいと思ったであろうその立場に自分が立っています。自分がそうであったと同様に、まず信仰の継承がゆるされてはじめて成功ある事業の継承であると、自らの経験を通して知った次第です。

 今年、65才になりました。今、皆に「ジィジィ」と呼ばれています。感謝なことです。

 

「奴隷たちよ。すべてのことについて、地上の主人に従いなさい。人のごきげんとりのような、うわべだけの仕え方ではなく、主を恐れかしこみつつ、真心から従いなさい。何をするにも、人に対してではなく、主に対してするように、心からしなさい。」
(コロサイ 3:22−23)

(仙台聖泉キリスト教会 会員)

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