聖書の植物
— 砂漠の植物から —
写真と斜体の解説文は、廣部千恵子氏のホームページ「聖書の植物」から同氏の許可により掲載。
詳細は同氏のホームページ 又は「新聖書植物図鑑」(廣部千恵子著、横山匡写真、教文館発行)をご覧下さい。
詳細は同氏のホームページ 又は「新聖書植物図鑑」(廣部千恵子著、横山匡写真、教文館発行)をご覧下さい。
柴
sneh
そのとき、柴の間に燃え上がっている炎の中に主の御使いが現れた。彼が見ると、見よ、柴は火に燃えているのに、柴は燃え尽きない。モーセは言った。「道をそれて、この不思議な光景を見届けよう。どうしてあの柴は燃え尽きないのだろう。」(出エジプト記3:2~3)
この柴と訳されているところについてはいろいろの議論がある。ヘブライ語でsnehとは何であろうか。聖書では出エジプト記の3:2~4の間に5回使われている他には申命記33:16にあるのみである。・・・アラビア語のseneがセンナCssia sennaであるので、この植物を当てる人もいる。センナはシナイ、南イスラエルの岩の多いワジに生え、下剤、興奮剤になる。多くの植物学者はセイチクロイチゴRubus sanguineusをsnehに当てている。しかし、セイチクロイチゴはシナイ半島にもエジプト本土にもイスラエル南部にも自生していない。・・・
Moldenkeは奇麗な花の咲くAcacia nilotiaを挙げているが、これもシナイ半島にはない。他の人はCrataegus sinaicaであるとし、ある人はアカシアの木に寄生する赤色のLoranthus acaciaeだという。春のシナイ周辺に咲く黄色の花のColutea estriaを挙げる人もいる。・・・
・・・日本の柴のようなものはシナイ半島では見かけない。