同労者

キリスト教—信徒の志す—

巻頭言

— 主の恵み —

茂永 清子

 救い主イエスと 共にゆく身は
 乏しきことなく 恐れもあらじ
 イエスはやすきもて 心たらわせ
 ものごとすべてを よきになしたもう
 ものごとすべてを よきになしたもう
 昨年の9月頃からこの讃美歌が私の心を捉えて、日々口ずさんでおります。二節、三節も素晴らしく、一時的なものとしてではなく、たずさえて大切にしていきたいと思っております。
 今はこの讃美歌を与えていただき、日々感謝しつつ歩ませていただいておりますが、昨年の4月頃のことを思い出す時、決してこのようなものではありませんでした。顎関節症という病にかかり、口が開かなくなってきて、食べることが大変になりました。専門医で治療を受けておりましたが、長期間の治療を必要とし、その影響で色々な面で支障をきたし、私にとってはかかえきれない病となって、心と体のバランスを崩してしまいました。6月から8月頃までの3ヶ月間は特に苦しく、気力も乏しく笑顔も失せてどうすることもできない自らの弱さを思い知らされました。家族がこれがいいのではないか、あれがいいのではないか、と手を尽くしてくれましたが、私の心は沈むばかりで、どうすることもできませんでした。
 しかし、孫娘が私のために描いてくれた「かわいいおばあちゃん」の絵を見るたびに、この絵のようにかわいい笑顔のおばあちゃんになって元気になりたい!と心の中で叫んでおりました。
 そうした日々を送っていたある明け方の午前4時に、主が私の枕辺に立って下さり御声をかけて下さいました。「神を信じ御子イエス・キリストをわが主、わが救い主として、この方におすがりしていきなさい」と、強烈な神のご臨在を感じました。暗闇にうずくまっていた私を十字架の主のもとへと救い出して下さったのです。
 この日より、私は少しずつ元気を取り戻して、家族と共に家庭生活、教会生活を送らせていただいております。息子が、「ずいぶん動けるようになって、元気になったじゃない」と安心した様子で、孫の頼子も「いつもおばあちゃんが元気でいられるようにしてください」と毎日祈ってくれていることにどんなに励まされていることでしょう。このように共に生きる家族に支えられいることこそ、主の恵みであると心より感謝しております。
 新しい年を迎え、顎関節症はなおかかえておりますが、少しずつよくなってきております。しかし、完治にはなお時間がかかりますので、家族の助けなしには、克服していけないと思っています。このような状況にあっても、私にとって幸いなことは、良き助け手が与えられていることです。家族と共に家庭生活、教会生活が守られているを感謝しております。
(仙台聖泉キリスト教会 会員)

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