第285号
2023年 7月
・・・ 表紙の写真はイスラエルの樹木 いちじく ・・・
廣部千恵子氏の許可を得て掲載した聖書の植物のひとつです。
「このようにして、ふたりの目は開かれ、それで彼らは自分たちが裸であることを知
った。そこで、彼らは、いちじくの葉をつづり合わせて、自分たちの腰のおおいを作
った。」(創世記 3:7)
いちじくは聖書に最初に登場する普通の木で、エデンの園にありました。
「彼らはエシュコルの谷まで来て、そこでぶどうが一ふさついた枝を切り取り、それ
をふたりが棒でかついだ。また、いくらかのざくろやいちじくも切り取った。」
(民数記 13:23)
カナンの地に偵察にいったスパイたちが、その地が豊かなところであることを示すた
めに持ち帰ったものが、ぶどうとざくろといちじくでした。
「ユダとイスラエルは、ソロモンの治世中、ダンからベエル・シェバまで、みな、
おのおの自分のぶどうの木の下や、いちじくの木の下で安心して住むことができた。」
(列王記Ⅰ 4:25)
ソロモンの治世下の平和と繁栄を表現してぶどう、いちじくの木の下で住んだと書か
れています。
「翌朝、イエスは都に帰る途中、空腹を覚えられた。道ばたにいちじくの木が見えた
ので、近づいて行かれたが、葉のほかは何もないのに気づかれた。それで、イエスは
その木に「おまえの実は、もういつまでも、ならないように」と言われた。すると、
たちまちいちじくの木は枯れた。 弟子たちは、これを見て、驚いて言った。「どう
して、こうすぐにいちじくの木が枯れたのでしょうか。」イエスは答えて言われた。
「まことに、あなたがたに告げます。もし、あなたがたが、信仰を持ち、疑うことが
なければ、いちじくの木になされたようなことができるだけでなく、たとい、この山
に向かって、『動いて、海に入れ』と言っても、そのとおりになります。あなたがた
が信じて祈り求めるものなら、何でも与えられます。」(マタイ 21:18-22)
いちじくは、イエスが弟子たちに信仰を教える題材になりました。