第277号
2022年 11月
・・・ 表紙の写真はイスラエルの樹木 ミルトスの花 ・・・
廣部千恵子氏の許可を得て掲載した聖書の植物のひとつです。
「モルデカイはおじの娘ハダサ、すなわち、エステルを養育していた。彼女には父も母
もいなかったからである。このおとめは、姿も顔だちも美しかった。彼女の父と母が死
んだとき、モルデカイは彼女を引き取って自分の娘としたのである。」(エステル記 2:7)
エステルのユダヤ名ハダサはミルトスのことで、ペルシャ語エステルは星だそうです。
エステル記にモルデカイは、サウルの父キシュの末裔であると書かれています。
それでエステルもキシュの末裔になります。
ハマンは、アマレク人で、王であったアガグの末裔だとユダヤの歴史家ヨセフスが、言って
いるとのことです。
ミルトスは日本名ギンバイカ、地中海沿岸原産の低木で、花はよい香りで知られています。
ネヘミヤ記に、仮庵の祭りのときに仮庵を作る材料のひとつにミルトスの名がでています。
「これを聞くと、彼らは、自分たちのすべての町々とエルサレムに、次のようなおふれ
を出した。「山へ出て行き、オリーブ、野生のオリーブの木、ミルトス、なつめやし、
また、枝の茂った木などの枝を取って来て、書かれているとおりに仮庵を作りなさい。」
そこで、民は出て行って、それを持って帰り、それぞれ自分の家の屋根の上や、庭の中、
または、神の宮の庭や、水の門の広場、エフライムの門の広場などに、自分たちのため
に仮庵を作った。」(ネヘミヤ記 8:15-16)
「わたしは、裸の丘に川を開き、平地に泉をわかせる。荒野を水のある沢とし、砂漠の
地を水の源とする。 わたしは荒野の中に杉や、アカシヤ、ミルトス、オリーブの木を
植え、荒地にもみの木、すずかけ、檜も共に植える。主の手がこのことをし、イスラエ
ルの聖なる者がこれを創造したことを、彼らが見て知り、心に留めて、共に悟るためで
ある。(イザヤ書 41:18-20)