同労者

キリスト教—信徒の志す—

JSF&OBの部屋

~ 子どもに絵本を読んで考えさせられること ~

齊藤 恵一

「わたしは、あなたの行いを知っている。見よ。わたしは、だれも閉じることのできない門を、あなたの前に開いておいた。なぜなら、あなたには少しばかりの力があって、わたしのことばを守り、わたしの名を否まなかったからである。」 (黙示録 3:8)


 毎晩子供たちの寝かしつけの時に絵本を読んでいます。色々な絵本がありますが、不思議なのは少しの文章とかんたんな絵で作られた海外の古い絵本や繰り返しの文章が多くちょっとした展開しか起きないような絵本を子供たちはゲラゲラと楽しんで読んでいます。
そのような絵本にも関わらず何度ももう一回読んでとせがまれるので、段々と目を閉じてでも読めるようになってしまいます。ドラマティックな展開が好きな方には苦痛かと思いますが、親としては子どもたちが何度読んでも同じ調子でゲラゲラと笑ってくれるのでつい読んでしまいます。
しかし今だにこの先進国日本でベストセラーとして販売され続け子供たちに読み続けられているというのは不思議で実はある真理が隠されているのではないかと思います。

【世界観】
少ない文章とかんたんな絵という限定された中であまり世界観が広がらない為、子供も細かい説明抜きに楽しむことができるのではないかと思います。

【覚えやすく復唱しやすい】
生活の中でも絵本に出てくる言葉や似たような模様を見つけると「あっ!」っと気づいて説明してきます。

【安心】
繰り返すので知っている物語。笑いどころはどこにあるのか、どのくらいで終わるのか。全体が知られているので安心して読んだ後眠ることができます。

現在私たちは様々な情報に囲まれてそれを良い事だとして生きています。現代で情報は『力』であり生活を変えたり色々な考え方やhow-toを提供します。人々はもっと効率的に生産性を上げようと考えています。それも本当に必要な場合があり、その時には大事になってくると思います。
しかしフィラデルフィアの教会の人々は少しばかりの力、それは情報であったのか、社会的立場であったのかわかりませんが、イエスのことばを守っている教会のモデルとして書かれています。自分の弱さを認めイエスに寄り頼んでいる姿に感動を覚えます。だからこそ物理的にも能力的にも足りないという事に私たちは感謝を覚えることができます。そしてそこを変えて増強するのではなく、他の人にお願いしたり、神に祈ったりする機会として用いさせていただくことができます。

最近のニュースを見ていると何が真実かわからないようなフェイクニュースや報道などの情報が溢れていて本来の真理の不変さやその世界観の安心感というものが薄れてきているように思います。ゆえに現代においてイエスのことばを守って生きて行くことの重要性が高まっていると思わずにはいられません。

(仙台聖泉キリスト教会 会員)