同労者

キリスト教—信徒の志す—

JSF&OBの部屋

~ 世のできごとに学ぶ ~

齊藤 恵一

「わたしは心優しく、へりくだっているから、あなたがたもわたしのくびきを負って、わたしから学びなさい。そうすればたましいに安らぎが来ます。わたしのくびきは負いやすく、わたしの荷は軽いからです。」(マタイ 12:29-30)

 ニュースでは連日イスラエルとイランの情勢不安やウクライナ戦争の泥沼化やこの世界情勢が不安定な時期のアメリカ大統領選など、国内でも新首相の誕生や遡れば石川県での大地震や大洪水そして近くでは岩手山の噴火レベルが今月引き上げられたりの火山活動の活発化などその世界の情報が常に人々の不安を煽っています。
そのことから社会に対するなんだかわからない不信による買い控えや貯蓄などあらゆる守りの体勢になる人が増えているのではと感じます。そして段々と何かに取り組むための燃料である情熱のようなものが冷めて固まって行き、それは同じ職場で働く同僚であったり、最悪家族にまでその影響は及んでしまいます。しかし、私たちは自分の気持ちがどうであろうと仕事を減らせば収入も減りますし、支払いに追われているわけですから、続けて行かなくてはなりません。
 最近私の勤めている会社で私が扱っている設備が大規模破損をするという状況になりました。なぜそのような事になったのか今までに無いことでしたので原因がわかりませんでした。原因不明の誤作動だったので説明資料を作るのに苦労を要する事態となりましたが、別件で作業観察カメラを確認していたところ担当に当たっていた方の音声付きの言動が記録されていました。そこには仕事や周りの人に対する愚痴や怒声がありました。その直後に機械が異常動作を始めていたのを確認することができました。それに気づいて本人にそのことを指摘しました。僭越ながら、機械の扱い方の指摘ではなく仕事に対する考え方の指摘をさせていただきました。
 その時に使う側と使われる側これはその関係性で結ばれており、メイン(オペレーター)の考え方がサブ(設備)に影響していると思わざるを得ない現象を見ることができました。 ここで冒頭の聖句を理解することができました。それは自らがサブになり、メインをイエスにするという在り方をすれば閉鎖的なこの世の中を打破できるのではないかと。当時も律法学者の影響で世の中はがんじがらめになっていました。
イエスはそれに苦言を呈していたのですが、律法学者は自分達のやり方が正しいと考え方を変える事はせず、最悪の方向に民を導きました。今の世の中にあっても当時と変わらず既に光とそうでない部分との戦いが始まっていると思います。
ですからメインをイエスにすることの重要性となお、現状に甘んじることなくこの世の中にあっても使えるツールは巧みに使ってイエスの支配する神の御国を実現する者とさせていただこうと願っています。

(仙台聖泉キリスト教会 会員)