同労者

キリスト教—信徒の志す—

ショートコラムねだ

— 恋の歌 —

   エゼキエル書に神のことばとしてこう書かれているので興味が沸いた。
「彼らは群れをなしてあなたのもとに来、わたしの民はあなたの前にすわり、あなたのことばを聞く。しかし、それを実行しようとはしない。彼らは、口では恋をする者であるが、彼らの心は利得を追っている。あなたは彼らにとっては、音楽に合わせて美しく歌われる恋の歌のようだ。彼らはあなたのことばを聞くが、それを実行しようとはしない。」(エゼキエル書 33:31-32)
それでこう考えた。きっとエゼキエルが働いた時代にもプロの歌手がいて、宴席に呼ばれたり、祭りのとき歌ったのかもしれないと。それが恋の歌だというから面白い。

 私が高校生の時に流行っていたのも恋の歌だった。
 ♪およばぬことと 諦めました
  だけど恋しいあの人よ
  ・・ (雨に咲く花・・関種子)
この歌が最初に流行ったのは戦時中であったらしい。
 ♪月が鏡であったなら
・・(忘れちゃいやヨ)
を歌った渡辺はま子は、軍部に呼ばれて散々嫌な思いをしたとか。きっと関種子もそうであったことだろう。

 私が高校生のときに流行ったのは、同じ歌が井上ひろしによって歌われたものだった。この歌は何人も歌い、石原裕次郎も歌っている。当時は世の歌にあまり興味がなかったのだが、流行ると耳に入る。
 カラオケバトルというテレビ番組があるのをご存じだろうか。面白いので私は頻繁に見ている。今、スポーツの世界ではビデオ(録画)による判定を取り入れる流れが進行中、体操競技は人間の判定を越える領域に進んでいるので完全に機械による判定をしようと取り組みがなされている。このカラオケバトルは、音程の正確さから始まって、歌唱力、表現力等々すべてを機械によって判定しているらしい。それで、プロの歌手も呼ばれて参加している。
 歌われるのは「恋の歌」ばかりといえる。だいたい、世の中で流行っている歌は恋の歌ばかりである。

 さて、エゼキエルによって記された神のことばをもう一度考えよう。
「彼らは、口では恋をする
・・イエス・キリストに恋をし、聖書を読み、牧師の説教を聞く・・者であるが、・・(聖書も説教も)音楽に合わせて美しく歌われる恋の歌のようだ。
・・彼らはそれらのことばを聞くが、それを実行しようとはしない。」
 皆さんは神にそう言われるひとではないでしょうね?