同労者

キリスト教—信徒の志す—

わかふうふ、わかもん、いっしょに学ぼっ!

 -乗り越える -

山田 保

  「そういうわけですから、私たちは、平和に役立つことと、お互いの霊的成長に役立つこととを追い求めましょう。」(ローマ 14:19)  

 2024年も残りわずかとなりましたが、このところまで神は様々なところで恵みを表してくださり、一つ一つの働きも守られましたことを感謝いたします。
私にとって今年一番の大きな出来事は、婚約が与えられたことです。お相手の山本咲先生とは生まれた時からこの教会の中で、きょうだいのようにいつも一緒に育まれて来ました。その方と婚約が与えられ、驚きも少しありましたが、共に教会の働きをさせていただく中で、信仰的な考え方が鏡に映したように一致している咲先生との歩みは本当に幸いなものになると感じています。一方、夫婦になるということについてはまだまだ分からないことが多く、これから神に祈り、また先生方にご指導をいただきながら歩んでいきたいと願っています。
 最近私は父母から勧められ、三浦綾子さんの本を読んでいます。今は「ちいろば先生物語」に取り組んでいます。これは榎本保郎という牧師の生涯について書かれている本です。「アシュラム運動」という多くのクリスチャンが祈りのために一つ所で寝食を共にし、朝早くから一日をかけて神を覚えるという集会を、日本で中心となって広めた人物です。榎本保郎は神を中心とする生き方をした人物でした。少年時代は、日本国の為に戦争に身を投じるいわゆる軍国少年でしたが、あるクリスチャンとの出会いをきっかけに段々と神に対する強い信仰を持ち、神を広く伝える人物になっていきました。この本の中で特に私の印象に残っている箇所は、すべてのことを神の為に献げて生きようとする榎本保郎が、結婚したばかりの妻和子が親から預かっていた大切な貯金を神の為だと言って取り上げたところです。世間一般では批判的に捉えられかねないところですが、私は保郎と和子の関係が信仰的に成長していくきっかけになったところだと感じました。その後に和子は一度家出をし実家に帰ってしまいますが、両親等から慰めと説得を受け立ち直っていきます。保郎も自らの行いを悔い改めて和子を迎えにいき、二人はまた一緒に暮らし始めます。これからの私達の結婚生活も、保郎と和子のように何がきっかけで夫婦の成長が与えられるかは分かりません。しかし、神が示される導きを霊的に敏感に捉えていくことは、今後の歩みの中で本当に重要なものになっていくと感じます。
私は最近祈りの中で神に、私が乗り越えるべき道を通らせ、乗り越えさせて下さいと祈っています。結婚のことや仕事のこと、その他様々なことに心が揺れ、不安に陥り、自らの弱さを覚えることは少なくありません。今後も苦難に出会った時には、自分の力だけでは乗り越えることは出来ないでしょう。しかし、神の力強い御手に支えられながら、なお霊的な成長が与えられることを祈り、2025年も様々なところを乗り越えて行きたく願います。2024.12.25記

(仙台聖泉キリスト教会 会員)