同労者

キリスト教—信徒の志す—

わかふうふ、わかもん、いっしょに学ぼっ!

 - キリスト者の一致(3) -
~御霊の一致を保って~

石井 和幸

  「謙遜と柔和の限りを尽くし、寛容を示し、愛をもって互いに忍びあい、平和のきずなで結ばれて御霊の一致を熱心に保ちなさい。」(エペソ 4:2-3)  

 昨年から私はこのコーナーにて、D・M・ロイドジョンズ著「キリスト者の一致」という本から学び、今私に示されていることを執筆しております。前回(2023年11月発行 289号)は、「神の召しに応え、つぶやかずに神の召しに生きる」ことについて書かせていただきました。
 今回は「キリスト者の一致」3章の『御霊の一致を保って』ということについて学びたいと思います。
 冒頭の聖句に「平和のきずなで結ばれて」…とあります。私たちは罪によって神との関係が分断され、人間関係においても分裂を引き起こし、敵意や抗争が生じ、自分自身に対しても、罪は良心に敵対し、内面に争いや葛藤をもたらす…と著者は記しています。「平和のきずな」というのは、単に人間の取り組み、ヒューマニズムで結ばれようとする『平和』ではなく、イエス・キリストの十字架による贖いによって神との和解が与えられたキリスト者が、キリストの教会によって結ばれる『平和』を指します。また、「御霊の一致」は、イエス・キリストを信じる者にともに働かれる聖霊の働きによるものであること、キリストによる救いを抜きにしては語れないものであることを著者は示しています。聖句に「熱心に保ちなさい」と書かれているとおり、キリストによって救われた信仰者はもうすでに『平和のきずな』『御霊の一致』のなかにあり、それを勤勉に熱心に保ち、守っていくことを第一にする大切さを著者は語っています。

 前回の入稿をしたときは自らの仕事については現状のまま変わらないだろうと思っていた私でしたが、289号が発行された直後に、父の仕事を引き継ぐことと、副業に就く導きがあたえられました。今は、本業として父の事業を受け継ぎ、会社の代表として働きつつ、一方では副業として送迎バスの運転に従事しており、そこでは「一兵卒」として、遜って仕える大切さを教えられています。本業においても、今までは社員を「一致させよう」という思いが強く、愛をもって仕えることよりも自己顕示する場面が多く、結局空回りしてしまう自らでありました。今は常に会計帳簿、数字と隣り合わせの責任感を強く感じつつも、やはり「一兵卒」「主に遣わされたところで仕えるしもべ」として、時折担当責任者と冷静にコミュニケーションをとりつつ、まず祈る必要性を示されています。礼拝でも祈ることを教えていただいており、神との対話としての祈りの大切さを教えていただいております。ときに神からの示しが自分の意にそぐわないものであったとしても、喜んで十字架を負い続ける覚悟を更新しつづけることを示されています。

 今回学ばせていただいた本の中でも「平和のきずなで結ばれて、御霊の一致を熱心に保つ」 そのために「謙遜と柔和の限りを尽くし、寛容を示し、愛をもって忍びあう」ことが必要であることを著者は述べています。引き続き学びをさせていただくのと同時に、これからどんな困難があってもみことばを握りしめ、日々主の前に静まり主を仰ぎ、とりなす祈り手でありたく願っております。

(仙台聖泉キリスト教会 会員)