読者の広場 <短歌>
— 大岩の陰(三) —
鈴木 健一
「陽だまりの窪に憩うこと」など、ほんの一瞬であることは、よくわかっています。でも、人生のほんの僅かな期間ですが、イエス様が吾らに与えてくださった感謝な時です。
あと何年地上に生きられるかは分かりませんが、もう明らかに下り坂にあることははっきりしています。信仰者として、淡々と下ってゆきたいものだと思います。教会の先輩たちもそのように生き、死んでいきました。そしてそう覚悟すると、見えてくる光景もあります。
山頂の 陽だまりの窪 枯れ草に 坐せば 下りゆく 人らの 見ゆる |
陽だまりの 枯れ草 三つ四つ 凹(へこ)み見ゆ しばし温もり われらも出で行く |
山脈(やまなみ)の かなた かすかに 光る海 見分けて 妻と 指さし合へり |
(インマヌエル大宮キリスト教会 会員)