同労者

キリスト教—信徒の志す—

読者の広場 <短歌>

— 函館ハリストス教会(四) 聖像(イコン) —

鈴木 健一

 方形の本堂に入って驚いたのは、イコンでした。それも一枚や二枚ではなく、イエス様の絵を中心にして、数十枚が壁になって目の前に聳え立っているのです。慣れていないせいもあるでしょうが、これは頂けない、とても拝めない、といった気持ちになりました。
 パンフレットの説明には、その壁を「聖画堂イコノスタース」とか「聖障」とあります。特に「障」の意味がわからないので電話で聞きますと、私が入った本堂の部分は「身廊(しんろう)」といい、壁の後ろに一般の人は入れない「至聖所」があるので、イコンを飾った壁がその境なのだそうです。わたくしはが、「まるで聖書に出てくる神殿の、隔ての幕のようですね」といいますと、伝道者の方「その通りです」と答えました。世界には、私の知らないキリスト教信仰の形態がまだまだあるのだという、貴重な体験でした。

身廊(しんろう)に 踏み入り驚く
正面は
イコン数十枚 壁なしに聳ゆる

基督(ハリストス)、聖者ら厳かに 立ち並ぶ
ニコライ伝えし
ロシア風イコノイタース

ニコライの生き様清しと 疑はねど
壁なすイコンに
たぢろきて馴染めず
(インマヌエル大宮キリスト教会 会員)

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