読者の広場 <短歌>
— 函館ハリストス教会(三) 讃美 —
鈴木 健一
会堂の中は、私たちの教会とは大分雰囲気が違います。まず気になったのは、オルガンがないことでした。なんとなくイメージとして大きなパイプ・オルガンを想像していたからです。ローマ・カトリックとも異なる教会がここにあるのだなあ、と感じました。
そのほかにもいろいろ疑問の点がありましたので、家に帰ってから、教会のパンフレットにあった電話番号に掛けてみました。すると伝道者の方が出られて、穏やかな口調で親切に答えてくださいました。教会での讃美歌は、人の生の声で歌われるべきで、伴奏なしで歌うのがきまりだそうです。そういえば、以前よんだニコライの宣教についての本で、そのためにロシア正教会の合唱は非常にレベルが高いのだ、ということを思い出しました。
「音を出すのは、そのほか、鐘だけですね」とのことでした。
靴をぬぎ 絨毯ふみて 入りゆけば 方形(ほうけい)の本堂 高き丸天井 |
見まわせども オルガン見えず 正教会 讃美は人の 声のみによる |
無伴奏(アカペラ)の 讃美歌ささぐが 常なれば 塔の鐘のみ 音を奏ずと |
(インマヌエル大宮キリスト教会 会員)