同労者

キリスト教—信徒の志す—

読者の広場 <短歌>

— 函館(一) 遺愛学院 —

鈴木 健一

 百五十年前わが国が諸外国に開港したのは、横浜だけではありませんでした。新潟や長崎が開港し、函館が開港しました。開港は、政治や経済面だけでなく、キリスト教の宣教をもたらしました。函館のプロテスタント教会(メソジスト系)の足跡として、遺愛学院が今もなお女子のキリスト教教育をし続けています。石坂洋次郎の小説『若い人』の舞台にもなったミッションスクールです。
 私は退職してもなおいくつかの研究団体に所属していますが、その一つである「学校伝道研究会」で2009年夏、遺愛学院中学高等学校で研修会を開きました。遺愛学院の先生方のご好意で、市内の教会をバスで見学させてもらい、メソジスト教会、聖公会、ロシア正教会などを訪問しました。

日盛りの 銀杏並木の 陰ゆかば
さるすべり赤き
洋風本館

スリッパに わざわざ代ふるも
百年余 保ちし玄関の
板張り光る

木製の 文様うすれし 手摺り握り
磨り減りし段(きだ)
きしませて上る

(インマヌエル大宮キリスト教会 会員)

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