読者の広場 <俳句>
— 五・七・五 聖句 —
山田 義
聖書のことばを 五 七 五 で詠んでみました。季語にはとらわれない俳句の形式を織り込んだものです。花鳥風月を詠って楽しむのではなく、2000年以上も前に書かれ今に伝わる聖書のことばを日本語に馴染む 五 七 五 という詩の形にして作ったものです。ここではなるべく、漢字の字音は1文字を1音節として扱い(5音節の例:群衆を今)、カタカナは原文の母音のみを1音節として(「アルファ」は3音節ではなくAlfa の2音節として)扱っています。
良き知らせ 伝える足の うるわしさ | ロマ10:15 |
恐れなし ただ信ぜよとは タリタ・クミ | マコ5:41 |
群衆を 今帰してひとり 祈り行く | マタ14:23 |
みことばを賜えや、しもべ癒されん | ルカ7:7 |
イエスは言う、われアルファなりオメガなり | 黙示22:13 |
十字架上に つきたるイエスは メシアなれ | 使徒2:36 |
香油塗りし 女の罪は 赦されて | ルカ7:47 |
信仰こそが 香油の女を 赦ししぞ | ルカ7:50 |
イエスを信じ、汝の家族も救われん | 使徒16:31 |
唯一の 神のほかには 神なきと | Iコリ8:5 |
父が子を 憐れむごとく 主はわれを | 詩103:13 |
「若者よ 起きよ」と、死人に イエスは言う | ルカ4:14 |
見よ。われに躓(つまづ)きなくば幸いぞ | ルカ7:23 |
はじまりに 神、天地を創りたもう | 創1:1 |
与えなば、量り返して 与えらる | ルカ6:38 |
みことばに 家を建て上げ 岩の上 | ルカ6:48 |
主の命ず、汝の敵を 愛せよと | ルカ6:27 |
背丈伸ぶ、神と人とに 愛されて | ルカ2:52 |
神の愛 独り子遣わし いのちを給う | ヨハ3:16 |
十字架の ことばは神の 力なり | Iコリ1:18 |
己が眼の 梁(はり)を除いて彼の塵 | ルカ6:42 |
人の生く、パンのみによらず 主のことば | マタ4:4 |
一麦(ひとむぎ)の 死すれば多くの 実を結ぶ | ヨハ12:24 |
恐るるな 我なり湖上で エゴエイミ | ヨハ6:20 |
望みもて 絶えず祈れ 艱難に耐え | ロマ12:12 |
責むる者、これを祝して 呪わざれ | ロマ12:14 |
神の名は ありて在る者 「主」とは言う | 出3:11 |
天の父 全きごとく、全ったかれ | マタ5:48 |
太初(はじまり)に ことばがありき 神なりき | ヨハ1:1 |
別の種 良い地に落ちて 実は百倍も | ルカ8:8 |
持てるは得、持たぬはなおも 取らるべし | ルカ8:18 |
燈火(ともしび)は覆わず隠さず 燭台の上 | ルカ8:16 |
雀(すずめ)より はるかに優る 汝らは | マタ10:31 |
雀より 優れる汝ら 恐れじな | ルカ12:7 |
安らなれ、汝の信仰が 救い得て | ルカ8:48 |
恐るるな、ただ信ずれば娘(こ)は生きる | ルカ8:50 |
十二弟子癒しの力を与えられ | ルカ9:1 |
世界得て己を失いなんの益 | ルカ9:25 |
我に来よ、十字架負いておのれ捨て | ルカ9:23 |
小さきで最たる者こそ大いなる | ルカ9:48 |
容姿(さま)変わり、み衣白き山の上 | ルカ9:29 |
薄き信仰 嘆きて癒す泡の子を | ルカ9:41 |
なが不信仰いつまでがまん、子をここに | マタ17:17 |
時満ちてエルサレムの道 み顔向け | ルカ9:51 |
うしろ見る者に敵わじ神の国 | ルカ9:62 |
実は多し、働き人の少なけれ | ルカ10:2 |
憐れみのサマリア人こそ隣りびと | ルカ10:37 |
良き方をマリアは選べりみことばを | ルカ10:42 |
天の父聖霊(みたま)を賜う求むれば | ルカ11:13 |
悪霊どもを 神の指にて追い出せば | ルカ11:20 |
外側を 造りし方は 内側も | ルカ11:40 |
パリサイよ、人目につかぬ墓のよう | ルカ11:44 |
忌む律法家、預言者殺して墓を建て | ルカ11:47 |
律法家その 知識のカギを 持ち去りて | ルカ11:52 |
言うべきはそのとき聖霊(みたま)教え給う | ルカ12:12 |
そのいのち、財産の多さに あらずして | ルカ12:15 |
愚か者、今宵(こよい)たましい取らるべし | ルカ12:20 |
ソロモンもこの花ほどに着飾らじ | ルカ12:27 |
ゆりに見よ、花は紡がず織りもせず | ルカ12:27 |
何を食べ飲んだらよいか気を揉むな | ルカ12:29 |
何はあれ、まず求めよ神の国 | ルカ12:34 |
帯を締めあかりを灯して主を待たむ | ルカ12:35 |
しもべの主、思わぬ時に帰り来て | ルカ13:19 |
安息日とて、解かるる前が十八年 | ルカ13:16 |
狭き門、力を盡くせ入るために | ルカ13:24 |
預言者の死、エルサレム以外でありえなし | ルカ13:33 |
幸いぞ神の国にて食す者 | ルカ14:15 |
罪人(つみびと)の悔いれば喜び天にあり | ルカ15:7 |
九十九を野に置き捜さんあと一羊 | マタ18:12 |
放蕩の、ああ、息子を迎え父抱く | ルカ15:20 |
癒されてあとの九人は今どこに | ルカ17:17 |
主よ。目が見えるようになることです | ルカ18:41 |
忍耐により己がいのちを勝ち取らん | ルカ21:19 |
ピラト訊(き)く「汝王なるか」「その如し」 | ルカ23:3 |
鶏鳴(けいめい)に主はペテロ(Petro)に振り向き目を注ぐ | ルカ22:60 |
鶏鳴聞き みことば覚えてペテロ(Petro)泣きぬ | ルカ22:62 |
この方を唱えて「アーメン」神に栄光 | IIコリ1:20 |
マラナ・タと、「主よ来たりませ」文結ぶ | Iコリ16:22 |
呪われよ主を愛さずばアナテマと | Iコリ16:22 |
御霊受け「アバ、父」と呼び 神の子ら | ロマ8:15 |
「開けよ」と舌をば触り、おお「エパタ」 | マコ9:35 |
御使いが 獅子の口をば閉ざしおり | ダニ6:23 |
種を蒔く 平和ならす者、義が実る | ヤコブ3:18 |
火の舌が 人生の車輪をも ゲヘナへと | ヤコ3:6 |
火の中を歩く三人、もうひとり | ダニ3:09-25 |
宴の壁 謎書く指に 王怯(おび)ゆ | ダニ5:5 |
父王がユダから連れしダニエルなり | ダニ5:10 |
その文字は『メネ、メネ、テケル、ウ・パルシン』なり | ダニ5:25 |
見出され王の食卓に着くメフィゴシェテ | IIサム9:13 |
汝らは活ける神の子らと呼ばる | ホセ1:10 |
(中京聖泉キリスト教会 会員)