同労者

キリスト教—信徒の志す—

聖書研究

— 万人祭司・万人予言者・万人王(第80回) —

野澤 睦雄

・・クリスチャンはみな預言者である。みな祭司である。また王である。キリストにあって、神は私たちを一体とし、そして王位に着けられた。
・・ C.E.ジェファソン(「教会の建設」から引用)

3. 新約における三つの職務の考察(つづき)
3.2 新約の預言者(つづき)

 預言者の栄光と特権について、もう一つ付け加えたいと思います。それは<人を神に引き合わせる特権>です。
 
 旧約聖書には、神にお会いした人々の記事に溢れています。
 アブラハム、ヤコブ、モーセ、ヨシュア、 サムエル、ダビデ、イザヤ、エレミヤ
 エゼキエル、ダニエル・・多くの名が記されていない預言者たち・・などなどです。
 神に会う、それは信仰者にとってなんと素晴らしいことでしょう。
「あなたの指のわざである天を見、あなたが整えられた月や星を見ますのに、人とは、何者なのでしょう。あなたがこれを心に留められるとは。人の子とは、何者なのでしょう。あなたがこれを顧みられるとは。」
(詩篇8:3)
 救われることは「神との出合い」とよく言われます。確かに救われた人は神にお会いしたのです。ですから先に述べたように、隣人を救いに導いた人は、その人に神との出合いの経験に与らせたと表現できるでしょう。
 バプテスマのヨハネは、この世においでになったイエス・キリストを人々に紹介し、イエス・キリストに会わせる預言者を務めました。旧約の「最後の最大の預言者」と呼ばれています。
 イエスが栄光を受けられて、天に昇られ、自分の体である教会を地に残され、聖霊を私たちに注がれる時代になりましたから、新約の預言者は、イエスの霊である聖霊を人々に紹介し、人々に聖霊とお会いさせる特権が与えられています。
 父と子と聖霊はそれぞれ働きを分担しておられるのですが、今地上においては聖霊がおいでになっていて働いておられるのですから、私たちは聖霊にお会いし、隣人を聖霊に会わせることが私たちの特権であり義務であるのです。聖霊を通してキリストの体である教会が建て上げられるのです。
 聖霊にお会いすること、それが神にお会いすることです。新約の預言者にあたえられているこのすばらしい特権、すばらしい栄光を、もう少しよく知ってほしいと思います。

(以下次号)
(仙台聖泉キリスト教会員)

Valid XHTML 1.0 Strict