同労者

キリスト教—信徒の志す—

聖書研究

— 万人祭司・万人予言者・万人王(第74回) —

野澤 睦雄

・・クリスチャンはみな預言者である。みな祭司である。また王である。キリストにあって、神は私たちを一体とし、そして王位に着けられた。
・・ C.E.ジェファソン(「教会の建設」から引用)

3. 新約における三つの職務の考察(つづき)
3.2 新約の預言者(つづき)

 旧約の預言者の節で既に述べたことですが、旧約の預言者の職務は新約の預言者にも当てはまります。
 私たちの預言職といっても、全世界を相手にする人は稀であって、ほとんどの場合神に委ねられたひとりの隣人に対する職務を考えればよいのです。その範囲で、
1 預言者は<話す人>である。
もちろん、これは神のことばを話すのです。
今の時代、神のことばを与っている人は誰でしょう?キリスト者以外にありません。
2 預言者は<先見者>である。
キリスト者は、隣人の行っている行為について知るとき、もしそれが神の前によくないものであるとき、「もしあなたがそうしているなら、結果はこうなるよ」といえるものを読み取ることができます。
その逆もあります。「それによって、きっと神があなたを祝福されるでしょう。」と。
3 預言者は<ものみ>である。
この世界に何が起きてくるのか。霊的な視点、信仰の視点で、それをよく観察していることが求められています。「時代が悪くなっているから」どういうことについて、気を付け、自分の愛する人々を守るかを読み取らなければなりません。わずか数十年の間に、ひとびとの求めているものごとや、受け取る感覚がどんどん変化しているではありませんか。たとえば、姦通、姦淫、を不倫と呼んでその悪さを覆い隠し、愛の美名の下に、あるいは自分に真実であると称して、それが善であるかのようにいうことがまかり通っています。そのような変化が、さまざまな事柄に起きていますから、私たちはよく目を覚まして、教会の<ものみ>でなければならないのです。そうしてそれに打ち勝つ思想を教会の中に打ち立てていなければならないのです。
4 預言者は<神の人>である。
これも、先に述べていることですが、私たちは自分を「キリスト者」であると宣言しています。キリストは神なのですから、キリスト者は神の人です。「キリストは神です」と言いながら、自分のこととなると、キリストと神が結びついていないのは残念なことです。私たちはキリストの人なのですから、神が聖であるように、聖でなければなりません。

(以下次号)
(仙台聖泉キリスト教会員)

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