同労者

キリスト教—信徒の志す—

ショートコラムねだ

— 北の国から —

 「北の国から」といったとたんに、皆さんのうちの多くが、テレビで放映されたドラマを思い浮かべることであろう。
そう、そのドラマである。
 最近、そのドラマに出演した俳優、地井武男が亡くなったためか、再放送をしている。
 子役の俳優が、小学生であったときから、その成長にあわせて、中学、高校、卒業して社会人になり、・・そこで繰り広げる人間模様を描いた作品である。舞台の中心は、北海道の富良野でその自然の姿が織り込まれている。
これは蛇足であるが、ご多分にもれず、富良野には連日人が押し寄せることとなった。
NHKの大河ドラマに取り上げられたところは、どの作品でもしばらく人が押し寄せる。ただいま、「八重の桜」の効果で、会津若松の鶴ケ城に人が押し寄せていることだろう。明治維新のときのできごとであるが、新島襄夫人になった人物の、銃を持って戦いに立つ女丈夫ぶりが描かれている。
しかし、何年も経たぬうちに、そのブームは消滅するが、富良野には、いまもなお「北の国から」の効果が続いているようである。
 家内がこのドラマが好きで欠かさず見ていたため、つきあって筆者も見ることとなった。1981年に始まり、2002年までという長い期間であった。
 もう10年も経ったので、だいぶ感触が薄れたが、ドラマが放映されている期間は、これらの俳優たちと長い間つきあったような感じであった。子役で始まった中心となった俳優たちには、そういったいきがかりから多少の興味が持てて、誰々はどのドラマにでているなどと心の片隅に記憶されるのである。それで、主人公「ぼく」の初恋のひと「れいちゃん」こと、横山めぐみは、もっとも売れっ子になって、数多くのドラマに出演したが、私生活では、結婚したが出演していた「真珠夫人」というドラマの仕事が忙しすぎて離婚することとなったらしい。今ではアメリカンエキスプレスという会社の副社長と再婚している。

 そんなことを知っているが、彼らと自分とは「何の関係もない」のである。そのことからふと思うことがある。それは、イエス・キリストを知っているつもりであっても、イエス・キリストとの関係が、これらの俳優たちと自分との関係程度であったら、戦慄すべきであることである。
 自分の隣人に、イエス・キリストを紹介できる人でありたいのである。紹介できる間柄は、相手であるイエス・キリストに自分が知られていなければならないのである。

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