聖書の植物
— 香料、薬草、野草から —
写真と斜体の解説文は、廣部千恵子氏のホームページ「聖書の植物」から同氏の許可により掲載。
詳細は同氏のホームページ 又は「新聖書植物図鑑」(廣部千恵子著、横山匡写真、教文館発行)をご覧下さい。
詳細は同氏のホームページ 又は「新聖書植物図鑑」(廣部千恵子著、横山匡写真、教文館発行)をご覧下さい。
ケイ、桂皮、―――>カシア
Cinnamomum cassia
クスノキ科クスノキ属
出エジプト記30:22~24、
エゼキエル27:19、
詩編45:9参照。
但し、詩編はシナモンとなっている。
桂皮と訳されているところにはヘブライ語のkidahが、詩編のシナモンとヨブ記42:14に次女の名前としてkeziahが使用されている。
cassiaは臨在の幕屋や、アーロンと彼の息子を聖別する聖なる油の成分にもなっている。また寺院で燃やす香の一部にも使われている。しかしシナモンと同様にこれもアジアのもので、しかもシナモンよりももっと東のものであるので、シナモンと同様に出エジプトの頃に入手可能であったかははっきりしない。またインドとアラビアの交易はかなり早くから始まったようであるが、果たして中国南部やベトナムなどに産するケイヒがエジプトやパレスチナの地で入手できたかは疑問である。
最近、クムランの洞窟から発見された香料には菖蒲があり、シナモンと同様の香りがしたそうである。ヘブライ語のkeziahに対してはこの植物も考えられるかもしれない。