同労者

キリスト教—信徒の志す—

聖書の植物

— 香料、薬草、野草から —

 写真と斜体の解説文は、廣部千恵子氏のホームページ「聖書の植物」から同氏の許可により掲載。
 詳細は同氏のホームページ

http://www2.seisen-u.ac.jp/~hirobe/2002march2.htm

又は「新聖書植物図鑑」(廣部千恵子著、横山匡写真、教文館発行)をご覧下さい。

にがよもぎ ―――>Artemisia sieberi, Artemisia judaica
キク科ヨモギ属



ヨハネの黙示録8:10~11の他、申命記などにもある。
あなたたちの中に、毒草や苦よもぎを生ずる根があってはならない。(申命記29:17)
その他アモス5:7、6:12、エレミア9:14、23:15、箴言5:3~4、哀歌3:15、19(共に苦汁)などにも記載がある。聖書の苦よもぎはArtemisia sieberi(Artemisia herba-albaと以前は呼ばれていた)と考えられている。高さ40cm位の小低木で、茎の部分で沢山枝分かれしている。苦味が強く、苦味成分を含む。灰色がかった毛のある深く切れ込んでいる葉は雨季の終わりに葉を落とし、鱗状の夏葉に生え変わる。秋に小さな花が咲き、香りがよい。シナイやネゲブのベドゥインは苦よもぎでお茶を作ったり、腸内寄生虫の駆除に使用されている。
イスラエルの南部およびシナイ半島にはArtemisia judaicaも自生している。これも春に黄色の芳香ある花を咲かせる多年草で聖書のレピデム(現在のフェーランオアシス)の辺りに群生している。いずれもハーブティーとして親しまれている。