同労者

キリスト教—信徒の志す—

ショートコラムねだ

— 人の健康に関する神のシステム —


  私たちの教会で、以前「花はどのようにして咲くのか?」ということから「神のシステム」が話題になった。ほどよい水と日照と土壌、栄養分、周りにある別な草木の影響等々花が咲く条件があるが、神がそのシステムをお決めになり、自然界の運行や、耕作する人の手に委ねておられる。

 人の健康にもまた同じく神の定められたシステムがあり、食事、運動、睡眠等々を通してそのシステムが働くことは確かである。栄養素の偏った食事を長く続けるなら健康は保てない。一般の医療でも漢方でも、神のシステムを見いだして利用しているのである。

 最近日本の製造業者が、品質を偽って納品したことが何件も問題になった。かつて日本の物造りは品質を売り物にすることによって栄えることができたことは周知のことである。
 品質を作り込むために、最初に盛んだったのはQC・・品質管理・・ということであった。それは、納入される原材料の検査から始まって、加工工程の各段階でも期待通りのものができているか検査する、そして完成品もまた検査する。各段階の検査データを「管理図」というグラフにして、寸法がだんだん大きくなっているとか、ばらつきだしたとか監視して、対応をとるのである。

 次に盛んなったのはPM・・プリヴェンティブ・メインテナンス=予防保全・・ということであった。物造りには機械が大きな影響力をもっている。最初のQC手法では、品質が不適合・・以前は「不良」と呼んだが、良、不良ではなく、契約した品質を満足しているかいないかであるから、適合、不適合というようになった・・になって、その原因を調べ、機械を直すという段取りをとることになる。PMというのは、一定期間機械を使ったら、不具合が発生する前に機械の保全・・修理、部品の交換、調整など・・をしてしまうのである。

 さて私たちは自分の体をどう扱っているだろうか。大方は歯が痛くならなければ歯医者にいかないし、どこか具合が悪くならないと医者にはかからない。二年ほど前、定期検診を受けたら、血圧手帖というのをくれて、自分で毎日血圧を測り、管理図をかくようにと勧められた。手帖がおわりまでいってしまったので管理図は書いていないが血圧はチェックし、今のところ降圧剤なしで済んでいる。これはQCの類いである。
PMの発想で神の造られた体を健康に保ちたい。体は機械のように部品交換はできないが機械の油を絶やさないようにすれば摩耗が防げるように、日常生活のなかでの健康に関する神のシステムを見いだして、体も長持ちするように応用したいものだ。