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キリスト教—信徒の志す—

ショートコラムねだ

— シオン —


「王とその部下がエルサレムに来て、その地の住民エブス人のところに行ったとき、彼らはダビデに言った。「あなたはここに来ることはできない。目の見えない者、足のなえた者でさえ、あなたを追い出せる。」彼らは、ダビデがここに来ることができない、と考えていたからであった。 しかし、ダビデはシオンの要害を攻め取った。これが、ダビデの町である。」(サムエル記Ⅱ 5:6-7)
「そのとき、ソロモンはイスラエルの長老たち、およびイスラエル人の部族のかしらたちと一族の長たちをすべて、エルサレムのソロモン王のもとに召集した。ダビデの町シオンから主の契約の箱を運び上るためであった。」(列王記Ⅰ 8:1)

 聖書の中に、シオンという名は多数回登場しますが、筆者同様、なんとなく分かっているだけで読んでいる方が多いのではないかと思います。多くでてくるのは、詩篇、イザヤ書、エレミヤ書、哀歌、小預言書です。
 どうしてそうなったのか分かりませんが、モーセの作った神の幕屋はギブオンにあり、神の箱はシロにあって祭司エリが仕えていた時がありました。そこでサムエルが育ちました。
「ソロモンおよび彼とともにいた全集団はギブオンにある高き所に行った。そこには、主のしもべモーセが荒野で造った神の会見の天幕があったからである。」 (歴代誌Ⅱ 1:3)
 引用したみことばからシオンはエルサレムであることがわかります。そのもとはエブス人の町で、さらにずっと前、メルキゼデクがいたところでした。
「さて、シャレムの王メルキゼデクはパンとぶどう酒を持って来た。彼はいと高き神の祭司であった。」(創世記14:18)
そこに、アブラハムがイサクを捧げたモリヤの山があり、その場所にソロモンが神殿を建てました。
「こうして、ソロモンは、主がその父ダビデにご自身を現された所、すなわちエルサレムのモリヤ山上で主の家の建設に取りかかった。彼はそのため、エブス人オルナンの打ち場にある、ダビデの指定した所に、場所を定めた。」(歴代誌Ⅱ 3:1) 神の箱が神殿におさめられ、主の栄光が神殿にみちました。ダビデの町シオンは神のおられるところとなりました。
「祭司たちは、その雲にさえぎられ、そこに立って仕えることができなかった。主の栄光が神の宮に満ちたからである。」(歴代誌Ⅱ 5:14)