DOCTYPE html> 「同労者」298号—表紙

同労者

キリスト教—信徒の志す—

第298号

2024年8月

表紙写真

・・・  表紙の写真はイスラエルの樹木 樫の木の実(セイチガシQuercus calliprinos)  ・・・
廣部千恵子氏の許可を得て掲載した聖書の植物のひとつです。

  • http://dorosya.net/054/syokubutu.html




  • 「こうして、民はイスラエルを迎え撃つために戦場へ出て行った。戦いはエフライムの 森で行われた。イスラエルの民はそこでダビデの家来たちに打ち負かされ、その日、その 場所で多くの打たれた者が出、二万人が倒れた。戦いはこの地一帯に散り広がり、この日、 剣で倒された者よりも、密林で行き倒れになった者のほうが多かった。アブシャロムはダ ビデの家来たちに出会った。アブシャロムは騾馬に乗っていたが、騾馬が大きな樫の木の 茂った枝の下を通ったとき、アブシャロムの頭が樫の木に引っ掛かり、彼は宙づりになっ た。彼が乗っていた騾馬はそのまま行った。ひとりの男がそれを見て、ヨアブに告げて 言った。「今、アブシャロムが樫の木に引っ掛かっているのを見て来ました。」ヨアブは これを告げた者に言った。「いったい、おまえはそれを見ていて、なぜその場で地に打ち 落とさなかったのか。私がおまえに銀十枚と帯一本を与えたのに。」その男はヨアブに 言った。「たとい、私の手に銀千枚をいただいても、王のお子さまに手は下せません。王 は私たちの聞いているところで、あなたとアビシャイとイタイとに、『若者アブシャロム に手を出すな』と言って、お命じになっているからです。もし、私が自分のいのちをかけ て、命令にそむいていたとしても、王には、何も隠すことはできません。そのとき、あな たは知らぬ顔をなさるでしょう。」ヨアブは、「こうしておまえとぐずぐずしてはおられ ない」と言って、手に三本の槍を取り、まだ樫の木の真ん中に引っ掛かったまま生きてい たアブシャロムの心臓を突き通した。ヨアブの道具持ちの十人の若者たちも、アブシャロ ムを取り巻いて彼を打ち殺した。ヨアブが角笛を吹き鳴らすと、民はイスラエルを追うの をやめて帰って来た。ヨアブが民を引き止めたからである。人々はアブシャロムを取り降 ろし、森の中の深い穴に投げ込み、その上に非常に大きな石くれの山を積み上げた。イス ラエルはみな、おのおの自分の天幕に逃げ帰っていた。」(サムエル記Ⅱ 18:6-17)

    アブシャロムはその美しい髪が命取りになりました。髪が樫の木の枝に引っ掛かって宙づ りになったという皮肉なできごとでした。