同労者

キリスト教—信徒の志す—

論説

— 創世記7章 —
<聖書を読みましょう>

「主はノアに仰せられた。「あなたとあなたの全家族とは、箱舟に入りなさい。あなたがこの時代にあって、わたしの前に正しいのを、わたしが見たからである。」(創世記 7:1)
「ノアは、自分の息子たちや自分の妻、それに息子たちの妻といっしょに、大洪水の大水を避けるために箱舟に入った。」(創世記 7:7)

 神はノアと彼の全家族がノアの箱「契約の箱」に入ることを許されました。
 契約の箱の内側は、神ご自身が臨在されるところ、神の救い、保護、安全、罪の赦しと永遠のいのちの場所です。
 ノアをその義しさの故に神に祈りを聞いていただけ、家族や隣人たちを救うことのできた人物に、神ご自身が数え上げておられます。しかもそれを四回も繰り返して言われています。ユダの悪はそれさえも失わせると言われる中でですが。
「たとい、そこに、ノアとダニエルとヨブの、これら三人の者がいても、彼らは自分たちの義によって自分たちのいのちを救い出すだけだ。──神である主の御告げ── もし、その地にわたしが悪い獣を行き巡らせ、その地を不毛にし、荒れ果てさせ、獣のために通り過ぎる者もなくなるとき、たとい、その地にこれら三人の者がいても、──わたしは生きている。神である主の御告げ──彼らは決して自分の息子も娘も救い出すことができない。ただ彼ら自身だけが救い出され、その地は荒れ果てる。あるいは、わたしがその地に剣を送り、『剣よ。この地を行き巡れ』と言って、人間や獣をそこから断ち滅ぼすとき、たとい、その地にこれら三人の者がいても、──わたしは生きている。神である主の御告げ──彼らは決して自分の息子も娘も救い出すことができない。ただ彼ら自身だけが救い出される。あるいは、わたしがその地に疫病を送って、人間や獣をそこから断ち滅ぼすために、血を流してわたしの憤りをその地に注ぐとき、たとい、そこに、ノアとダニエルとヨブがいても、──わたしは生きている。神である主の御告げ──彼らは決して息子も娘も救い出すことができない。彼らは自分たちの義によって自分たちのいのちを救い出すだけだ。」(エゼキエル書 14:14-20)

ノアが箱船を造ったのは「家族の救いのため」と聖書は説明しています。
「信仰によって、ノアは、まだ見ていない事がらについて神から警告を受けたとき、恐れかしこんで、その家族の救いのために箱舟を造り、その箱舟によって、世の罪を定め、信仰による義を相続する者となりました。」(ヘブル 11:7)

 ノアの時の洪水は、天地創造の時と同じ神のなさった「奇跡」です。その水がどこから来てどこに行った、などと議論を始めることは無駄です。