読者の広場 <短歌>
— 幼子1 声をかけられる —
鈴木 健一
教師として多くの若い人との関わりの中に生きて来ましたが、幼児から声をかけてもらえるようになったのは、六十歳を過ぎてからです。私には孫がないので、実にうれしいことですが、不思議でもありました。別にこちらから笑顔で近づいたからではなく、公園で散歩をしているときに、あるいは病院の廊下で、向こうから近づいてくるのです。幼稚園の園長をしているので、世間でいうオーラでも出ているのかとも思ったほどでした。これは神様からの思いがけない賜物でした。| 道ゆけば 見知らぬ児らが
       声かけくる 
七十路(ななそじ)近づき 有り難きこと 
六年間 園長つとめし 報酬か 見知らぬ子まで 
声かけくるる 
孫もたぬ 六十八歳 幼子が 
声かけくるるは 神の賜物 
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(インマヌエル大宮キリスト教会 会員)