読者の広場 <短歌>
— 横浜開港百五十周年(二) —
鈴木 健一
 大学生時代からの友人U氏はクリスチャンで、現在横浜に住んでいます。60歳近くなってから、横浜に住みたいと、移住したようです。
   横浜は、歴史ある古い町というよりも、今も変貌を続ける最先端の現代都市です。古いものを大切に記念してはいますが、町並みも人々の服装もどこか粋です。港町のせいか明るい雰囲気で、覇気があり、散歩が楽しいところです。友人と久しぶりの会話を楽しみました。
   馬車道を出て、しばらく歩いて着いた開港記念会館の外側に、明治の有名な美術家であった岡倉天心の碑がありました。彼には『茶の本』や「東洋の理想」などの名著があります。当時の欧米人に向かって、よくあれだけ堂々と日本人の見解を言えたものだと感心していました。そして彼が、活気ある横浜の生糸商の家に生まれ育ったと知って、長年の疑問が氷解しました。
| どこで何 食べるか友と 議論せる
       馬車道 
開港百五十周年とて  | 
| 
開港の 頃の味とふ
 カスタード・アイスクリーム 
馬車道を眺む  | 
| 
覇気あふれし 天心は
 生糸商の子と 
開港の気を たっぷり吸ひたる  | 
(インマヌエル大宮キリスト教会 会員)