同労者

キリスト教—信徒の志す—

読者の広場 <短歌>

— 雑司が谷霊園1 師のみ墓 —

鈴木 健一

 東京の池袋駅に程近い雑司が谷霊園には、蔦田二雄先生の墓があると聞いて、今年の四月一人で出かけました。蔦田先生はイムマヌエル教団の創設者で、私に洗礼を授けてくださった方です。若い頃はそれほどでもなかったのですが、間もなく七○歳。信仰生活五○年の自らの信仰的なルーツに、しきりに興味が湧きます。イムマヌエル教団の母体であった戦前のホーリネス運動、そしてその源流となった一九世紀のアメリカのムーディーによるリバイバル運動、さらには一八世紀イギリスのウェスレーによるメソジスト運動と、勉強を進めています。喧騒の大都会の中でシーンと静まった霊園に入り、蔦田先生のお墓の前でいろいろなことを考えることが出来ました。
懐かしき 都電の揺れか
雑司が谷
師のみ墓まで あと三駅ほど
ビルディングの 街を過ぎきて
森に入る
背ほどの墓並み なにやら床し
雑司が谷 森の小道の
十字架の み墓に師の名 見つけて
目を閉ず

(インマヌエル大宮キリスト教会 会員)

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