同労者

キリスト教—信徒の志す—

読者の広場 <短歌>

— 大震災 —

鈴木 健一

 関東大震災について父母の世代から聞き、東京大空襲を子どもの頃体験した自分が、それらに匹敵する災害にもう一度会うとは、想定外でした。大学で地震学を学んだものとして大地震は何時来てもおかしくないとはいつも念頭にはありましたが、遭遇してみるとやはり格段のショックでした。
 3月11日のその時間は、妻と一緒にテレビを買おうと、大宮駅の近くのビックカメラにいました。少しゆれだしたとき、いっぱい並んでいたテレビが、東北沖で大地震が発生したことを伝え出しました。普段から地震に敏感な私は、「宮城県沖の地震が、ここで今これくらい揺れるなら、かなり大きいよ」などと妻に解説しているうちに、店中が大きく揺れ始め、あわてて外に出たことでした。電車もバスもストップし、タクシーもすべて出払っていて、4キロほど離れた我が家に徒歩で帰りました。家の中は額の絵が落ちたり、書物が放り出されていた程度でしたが、私にとっての震災はそれから始まりました。
 テレビにしがみつきながら、先ず友人たちのことが気になりました。金丸さんや野澤さんや及川さんは、仙台の学生時代からの友人ですが、この歌のような思いになることが、当に私にとっての災害でした。

七・三メートルぞ 津波 岸越へ
激(たぎち)ち迫る
相馬の街には 金丸がいる

金丸は 無事か相馬の
被災状況
少しも伝えぬ アナウンサーを睨む

プッシュホン 幾たび押せし
被災せし
仙台の友 及川よ野澤よ
(インマヌエル大宮キリスト教会 会員)

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