同労者

キリスト教—信徒の志す—

ショートコラムねだ

— プリウスのブレーキ後日談 —

 I兄がプリウスのオーナーになってしばらく経ったので、「ブレーキに馴れましたか?」と聞いてみた。兄弟から「馴れました!」という明快な回答は出てこなかった。
馴れなければならないことが他にもあって、そう明快に答えられないらしい。
 レバーを操作して運転していた部分のうち、ボタンを押すだけになって、・・スイッチですな・・スイッチが入っているかいないか分からないことがあるとのことであった。
それから、音がしないのもいまいち困ると。ちまたの噂では、音がしないので困るのは歩行者の方で、見ていない方角から車がくると気づかない・・で事故のもとだと騒がれていた。しかし、運転する側もこまるのか?
 兄弟は、本コラムを読んでいて、「モータは直流モータでなくて、特殊なインバータモータですよ」とのこと。
納得。
インバータモータには、都合のいいことがある。起動トルク(回り始めるときの力と思っていいが)は弱いのが普通であるが「特殊な・・」ということは何か工夫があるのであろう。
インバータモータというのは、交流モータの一種である。交流というのは、一般の家庭で使用している電気・・東日本では50Hz(ヘルツ)、西日本では60Hz・・で動くモータである。Hzはサイクルと呼んでいたものを言い換えただけ。50Hzは1秒間に50回+と-が入れ替わるということである。その回数に比例して、交流モータの回転数・・大抵、毎分何回まわる(rpm)で表示する・・が決まる。
さて、そのインバータモータは交流のサイクル数を変化させる電源との組み合わせである。つまり電源のサイクル数を増やせば速く回り、サイクル数を減らせば、回転が遅くなる、そういうモータである。
インバータの電源ができるようになったのは、ノーベル賞をもらった青色ダイオード技術の仲間の技術・・半導体の技術・・が発展してきたためである。
 それで、電気で走るとき、ギヤチェンジなしに車の速度を変えることができる、というわけで、これがインバータモータの利点である。発電効率もよいし、サイクル数をかなり変えてもトルクが低下しないのが特徴である。
 さーて皆さん、どうでもいいことにつき合わせて申し訳なかったが、中身の技術なぞ知らなくても、プリウスは走るというわけで、詳細はどうでもいいのである。
 もし、本当にプリウスの技術を知りたかったら、トヨタに聞くに決まっている。
 信仰の問題は、プリウスについてトヨタに聞くように、しっかり先生に聞きましょう。これはどうでもよいことでないので。