同労者

キリスト教—信徒の志す—

JSF&OBの部屋

~ 仕え合うサマーキャンプ ~

石井 和幸

『それで、何事でも、自分にしてもらいたいことは、ほかの人にもそのようにしなさい。これが律法であり預言者です』
(マタイ7:12)  

 海辺の丘で、自然のなかで、聖書を開き、潮風のなか教会の友と過ごす・・・かつて経験した夏のバイブルキャンプが、今年私たちの教会行事として復活しました。昨年まで、ジュニアキャンプ(主にバンド合宿)が教会学校の生徒や青年を中心に行われてきましたが、今回から教会全体を対象に企画されました。高原のホテルを会場に行われる春の教会キャンプと違い、「月見岬ジレットハウス」というロッジを借りての3泊4日のプログラムは、食事の準備や様々なことを参加者同士で分担して、仕えあって作り上げるキャンプでありました。
 キャンプ3日目の午後、私たち家族4人と玉城義兄とお子さん二人に、おじいさんである玉城憲一兄、大学生の森田輝兄というメンバーで海水浴をした後、ロッジの庭にある水道で子どもたちの体を洗っていると、「おーい、もうそのくらいでいいから中に入っちゃいなよ!こっちで全部やるから」と玄関から呼ぶ声がしました。「先にミワさんと真実ちゃん入って!」玄関から浴室まで、タオルがズラーッと綺麗にしいてありました。浴室の入り口には若い姉妹が立っていて、浴室で家内と長女の世話をしてくださいました。家内が浴室から出てくると、こんどは残りの子どもたちと父親やおじいさん、お兄さんが浴室になだれ込み、その間、子どもたちの着替えをロッジにいる何人かで、浴室までリレーをしてくださいました。実は、午前の集会が終わった後、牧師が浴室でお風呂の様子をチェックしてくださっていました。子どもたちが楽しくキャンプで過ごすために、先生方や皆さんが気を配って、無駄なくスムーズに動いてくださっていました。基本的に、自由時間はその名の通り自由なのですが、キャンプに参加している小さな人格が何を楽しみにしているのか、廻りの方々がよく理解をして仕えてくださり、大変感謝いたしました。
 また、夕食までの自由時間に、引き続き輝兄が子どもたちとトランプをしてくださり、横で50代の山田兄が楽しそうに声をかけていました。聞いたところによると、70代の野澤兄も、子どもたちと一緒にトランプをしてくださったそうです。輝兄はこのキャンプにおいても小さな魂にずっと寄り添ってくださいました。野澤兄と山田兄は、私が学生の頃、キャンプや合宿があると夜遅くまでトランプしたり、一緒にビデオをみたり、話を聞いてくださったりした兄弟でありますが、このサマーキャンプにおいても変わらず喜んで参画される姿をみて、懐かしさを覚えるとともに、とても感謝いたしました。
 いつもと違う環境、自然のなかで、多くのご労を通して主の恵みが注がれ、その風土のなかに子どもたちが憩うことができたのだと、私は今こうして集合写真に映る子どもたちの笑顔をみて感謝を覚えます。小さな頃に経験したサマーキャンプの思い出は、大人になってからも忘れないものです。「先生も、親も、多くの兄弟姉妹がそのキャンプに仕えていたからこそ、恵まれた楽しいサマーキャンプがそこにあった」その真実に、子どもたちも是非生きようとする志が与えられることを願います。
 そのために、なお私たち夫婦も主の前に謙って、主のみ旨にお従いする者でありたく願っております。

(仙台聖泉キリスト教会 会員)