同労者

キリスト教—信徒の志す—

JSF&OBの部屋

~ ラーメン禁止令 ~

石井 和幸

「それで、何事でも、自分にしてもらいたいことは、ほかの人にもそのようにしなさい。これが律法であり預言者です。 狭い門から入りなさい。滅びに至る門は大きく、その道は広いからです。そして、そこから入って行く者が多いのです。 いのちに至る門は小さく、その道は狭く、それを見いだす者はまれです。」
(マタイ7:12~14)

 「同労者9月号、僕は何を書けばいいと思う?」と家内に聞いたところ、今回は思いもよらぬ答えが返ってきました。それは「ラーメン禁止令と、ダイエットの取り組みについて是非書いたらどうか?」という内容でした。私が「それはまだ成果をあげていないし、(同労者に)書きたくないし、自ら書くべき問題じゃないよ」と答えると、家内は「いや、(この件については)今、所信表明をして有言実行するべきだ」と答え、しきりに勧めるので、自分にとって恥ずかしい話題なのですが今回、書こうと思います。
 私に「ラーメン禁止令」が発令されたのは、今年の4月13日頃でした。私は大のラーメン好きで、平日は即席麺でもいいから一日一食はラーメン、土曜日は外食にて必ず一度ラーメンを食べないと気が済まない・・・という生活を送っていました。特に運動をしているわけでもなく、仕事もデスクワークが中心なので、体重は上昇志向、肝機能も大学生時代から一向に良くならない・・・という状態であります。 ちょうど会社での健康診断結果を家内に報告したのが4月だったと思いますが、我が家の食卓で家内が「1カ月ラーメンを断ったらどうか?」と発言し、私が「そんな1カ月禁止だなんて無理だよ~」と答えると、長女が「じゃあ一年間ラーメン禁止!!」と・・・
 このようなやりとりの末、かねてから家族のなかで、私はラーメンを食べることを控えたほうがいいという意見が多かったこともあり、『1年間、10㎏痩せるまでラーメン禁止』という内容で、長女と約束をするハメになりました。娘は紙に「1ねんラーメンきんし」と書いて、私の財布に貼り、剥がれてくるとまた新しく作って貼り直す・・・ということを繰り返し、毎日夜になると、『今日はラーメン食べてない?』と私に問うようになりました。主任牧師にそのことを報告すると、「10kg痩せるなんてその気になればあっと言う間じゃないか?」と言われました。とはいえ、どうしてもラーメンを食べたいときがあり、その際家内にその旨を伝えると、『真実(長女)に許可をとってください』と言われました。娘に「今度出張のとき、『どうしてもお父さんとラーメンが食べたい』という人がいるから、許してほしいんだけど」と言うと、娘は家内に、何と答えたらいいか聞きます。家内は「あっさりラーメンだったらいいよ」と耳打ちをする・・・というときもありました。法律の専門家である知人が私と娘のやりとりについて、『未成年者であるお嬢さんの許可について必要である後見人(この場合、石井さんご自身の利益は違反というか、含まれません。)の奥様が「本当は同意したくないのであるが、同意権を放棄してお嬢さんの判断に任せたもの」と思われます。優しい奥様・お嬢さんをお持ちになってよかったですね。』とコメントされたこともありました。
 しかし、春からここまで、家内と娘に事後承諾でラーメンを食べたことが2回、事前に許可をとってラーメンを食べたのが4回(それでも娘はその際、「ラーメン食べて本当に体は大丈夫なの?せめてスープはほんの少しだけ飲んでね」と心配そうに私に言いました)ラーメンは食べないものの、「つけ麺」や「焼きそば」といった中華麺を使う料理を食したのは多数・・・といった有様です。7月に知人と食事をした際、私があんかけ焼きそばを食べ終わると、「ラーメンとそんなにカロリー変わらなかったね?すみません!和食屋さんにいけば良かったね・・・」と、かえって気を遣わせてしまう1コマもありました。
 このように、「ラーメン禁止令」が発令されたとはいっても、相変わらず私の今までの人生を象徴するかのような歩みがここまで続いていました。冒頭の御言葉は、今年私に与えられた御言葉です。特に13節と14節は、長女に対して年間聖句として私が掲げた箇所でもあります。今回、家内に「ダイエットをする所信表明を同労者に書いて下さい」と言われ、この御言葉が心に浮かびました。私が今年、取り組もうとした課題は、「自分が苦手とすることに取り組む」ことでした。その一つが、すぐそばで私を愛し、私の体調を心配してくれる家族・・・特に家内と子どもたちの心配を払拭し、要望に応えることである・・・そう気付きました。年頭からここに至るまで、自分が苦手とすること、取り組むべき課題に、ダイエット・健康管理は正直入れていませんでした。子どもに「狭い門から入りなさい」と語りながら、自分がまずその実践をしない者であってはならないことを覚えます。
 まず、できることから少しずつ・・・新たに家内から提案された、「毎日ゆっくりスクワット100回」に取り組んでいるところです。

(仙台聖泉キリスト教会 会員)