同労者

キリスト教—信徒の志す—

JSF&OBの部屋

~ 記念された献身 ~


石井 和幸



「彼はまた言った。『主よ。どうかお怒りにならないで、今一度だけ私に言わせてください。もしやそこに十人見つかるかもしれません。』すると主は仰せられた。『滅ぼすまい。その十人のために。』」
(創世記 18:32)

「こうして、神が低地の町々を滅ぼされたとき、神はアブラハムを覚えておられた。それで、ロトが住んでいた町々を滅ぼされたとき、神はロトをその破壊の中からのがれさせた。」
  (創世記 19:29)


 9月の休日、基督兄弟団山形教会の召天者記念礼拝に家族で出席しました。司式者の馬場牧師は、山形教会創立当初からなされた歩み、召天された先生・兄弟姉妹方の生きた信仰を振り返り、メッセージされました。
 私はそこで語られた山形教会初代牧師、小松テイ先生・舟山きよ先生の姿勢・お働きに心が打たれました。小松先生は、山形市においての開拓を祈りのうちに志し、姪の屋島なつ姉(・・・私の妻の祖母になります)を伴い、まだ何もないまっさらな土地であった現在の教会がある場所に立ち、祈りをささげ、それぞれ土地の端から真ん中にむかって歩き、最後は手を取り合って主の導きを確信し、救われて数年しか経たない信徒とともに会堂を建てられたそうです。この日の召天者記念礼拝に集われた方々の親、親戚である初代信徒のために小松先生・舟山先生が徹底して祈り、牧会されたということでした。
 また、馬場先生はメッセージの最後に、召天した私の義父である屋島正機兄の救いの証を紹介されました。義父は、母親であるなつ姉に誘われて、自分の妻と子ども二人を連れて教会に集っていました。病と闘っていた幼い長男のために、牧師先生方、教会の方々が一生懸命祈りをささげている姿にふれて、(自分はなんと自己中心で、わがままな人間なんだ)と認罪し、主の前に悔い改めをして救いの恵みに与ったそうです。また、記念礼拝後の昼食の席で、山形教会が建てられる前、米沢の初期の教会学校に集われた姉妹の証も伺いました。「舟山先生が大きく手をたたいて、一生懸命、喜んで讃美を導かれた姿、当時の教会学校が私の信仰のルーツです。」と語られました。私は、馬場牧師のメッセージや集われた方々の証を伺い、徹底した献身、徹底して仕えることの大切さを強く示されました。
 昼食、その後の墓前礼拝とプログラムが終わり、教会に戻って片付けが終わったところで、馬場牧師が、「では皆さん座ってください。最後にお祈りしましょう」と言われました。義母、横浜に住んでいる義弟、山形にいる義弟夫婦、そして私たち家族4人、馬場先生ご夫妻というメンバーでありました。先生は、「ちょうど(義弟夫婦が)結婚が与えられて一年になりましたね」と仰られ、今日一日の感謝の祈りの最後に、主によって結婚が与えられ、クリスチャンホームを営みはじめた義弟夫婦の一年を感謝し、主の前に記念する祈りをしてくださいました。先生の祈りの中に私たちも加えていただき、主がこれからの私たちに期待されていることを痛感しました。
 私たち夫婦も10月8日で結婚が与えられて満10年になります。私たち夫婦と子どもたちのために、どれだけ教会のなかで生かされ、多くの祈りがつまれてきたか、大きな感謝を覚えます。私たち夫婦も、欠けを多く感じるものではありますが、徹底して仕え祈る器となることを、主の前に目指していこうと思います。
 そして毎年、また大切な節目に神の御業と信仰を記念する者でありたく思っております。

(仙台聖泉キリスト教会 会員)