同労者

キリスト教—信徒の志す—

JSF&OBの部屋

~ 祖母が召されて10年 ~

石井 和幸

石井はる姉


石井はる姉告別式


『主よ。あなたの道を私に教えてください。私はあなたの真理のうちを歩みます。私の心を一つにしてください。御名を恐れるように。』
  (詩篇 86:11)


  先日、小学三年生の長女が「お父さんはいつも朝聖書を読んでいるでしょう? たまに私も混ざって、お父さんと聖書読んでもいい?」と尋ねてきました。
一瞬どうしようかな?とも思いましたが、「いいよ。だけど、朝早起きしなくちゃね」と答え、さらに私の祖母が、いつも朝聖書を読み、家族のためにお祈りをしていたこと、私はその姿を見て祖母を尊敬していたことを娘に話しました。
 私が中学生になったとき、両親とは別の階、祖母と同じ階に部屋が与えられました。
朝、戸を叩いて起こしにくるのは、家族みんなのことを思う祖母でありました。今の私と祖母を比べれば、私はまだまだ祈りが足りないことを覚えます。自分中心になってしまい、家族への配慮に欠けるときがあります。
娘からの質問がきっかけで、私は改めて祖母が背筋を伸ばして毎日みことばに触れ、ときには讃美を口ずさんで、家族に主の恵みと良き道が与えられるようにと祈りに励んでいたことを思い起こしました。
   2007年7月初めに、当時婚約者であった家内は、病床の祖母のもとに初めて会うことができました。
もう祖母は言葉を発することは出来ませんでしたが、私の結婚を真摯に祈ってくれていた、その祈りが答えられたことを喜び、笑顔で家内の手を握っていました。
それから程なくして、家内が結婚準備のため私に会いに、仙台へ向かおうとしていたときに、祖母が召されたとの連絡が入りました。その瞬間、私の心に示されたことは、「姿勢を正して毎日祈りをささげた信仰者の召天に、自らはどうあるべきか」ということでした。
家内が「私はどうすればいい?」と電話で聞いてきたときに、私は「自分に会う前に、まず盡子先生(婦人伝道師)のところに行って、自分はどうあるべきか、何をすべきか直接聞いてください」と答えました。
当時婚約者であった家内は、祖母の前夜式、告別式、一連の葬りの場において、教会の兄弟姉妹方とともに、教会スタッフの一員として仕えました。
先生方・教会の方々が、そのような場を今の家内に与えてくださり、大きな感謝を覚えました。
 私たちが結婚する前に、そのような形で主の前に仕えることが出来、祖母という大切な信仰者をともに天に送ることができた恵みは、今でも忘れることが出来ません。
 「ひいおじいちゃん、ひいおばあちゃんの写真見せて!私、もっと知りたい!」長女は、私の祖父母が教会でどのように歩んだのか、10年を迎える記念を前にして興味を持っています。
それは、自分が教会で今しているように、召された2人もかつて同じように讃美に憩い、聖書を読み、祈りに和したことについての関心です。私は今回、祖父母が私たちの家庭、そして教会に残していった信仰の財産を確認することが出来、とても感謝しております。
同時に、私たち夫婦も次世代に信仰の財産を残し、継承されていくことを願い、10年後子どもたちと主の豊かな導きと配剤をともに感謝することができるように、主の導きになお遜ってお従いしていく者でありたく思いました。
(仙台聖泉キリスト教会会員)

(仙台聖泉キリスト教会 会員)