同労者

キリスト教—信徒の志す—

JSF&OBの部屋

~ 真実の愛 ~

石井 和幸

「それで、何事でも、自分にしてもらいたいことは、ほかの人にもそのようにしなさい。それが律法であり預言者です。」(マタイ 7:12)
「御霊を消してはなりません。預言をないがしろにしてはいけません。すべてのことを見分けて、ほんとうに良いものを堅く守りなさい。」
(テサロニケI 5:19-21)

 読者の皆様、今年も宜しくお願いいたします。
 昨年のクリスマス、教会学校クリスマス祝会にて降誕劇を演じるために、小学2年生の長女は練習を重ねていました。12月23日・・お休みの日、私が教会にて日曜日のためのセッティングをしている横で、長女は教会学校の先生と讃美の練習をしていました。もっと大きな声で快く讃美できるように・・・声の出し方や心得をマンツーマンで手取り足取り、先生が教えてくださいました。 「できる、できるよ真実ちゃん!」励まされて練習をしているうちに、彼女の目から涙が溢れて来ました。その様子を見ながら、私も同じシーンを何度も教会で繰り返していたな・・・と懐かしくなりました。
 私は中学生のときに、教会の先輩にドラムの叩き方をマンツーマンで教えていただきました。先輩は、それだけではなく、教会での私の行動についていろいろとアドバイスをしてくださいました。そして、私のことをいつも愛してくださいました。私はいつも、先輩の前で涙を溢していました。不安や恐れ、好き嫌いというよりも、私のために尽くしてくれるその愛、それに比べて本当にちっぽけな自分の存在・・・そのことを思って、いつもすぐ胸がいっぱいになっていました。私は、それにもかかわらずその愛を裏切るようなことをしてしまいましたが、しかし、後にその関わりが、私が救いの恵みを受ける大きなきっかけの一つとなりました。
 娘は、先生が教えてくださったこと、関わってくださっていることをちゃんと受け止め、本番に至るまで練習、備えをし、降誕劇にて演技と讃美をしっかり行って、イエス・キリストのご降誕をお祝いすることができました。
 また祝会では、ファミリークリスマスということで、私たちの家族全員揃ってペープサートをしました。その時も、本番直前まで婦人伝道師や兄弟姉妹が、家内とともに舞台をどう作るか考えてくださったり、印刷してくださったりと、助けてくださいました。「石井家のことは石井家でやればいい」私自身そういう考えに固まりやすいものですが、そうではなく、自分のことのように関わりをもち、一貫して愛してくださる先生、兄弟姉妹の姿に、私は教えられ、心が打たれました。
 私はあるとき、娘に、何かプレゼントする、何かしてあげる旨を伝えたことがありました。娘は「お父さんいいの?無理しなくてもいいよ?」と答えました。ある人はその話を聞いて、「親思いのいい娘さんですね!」と言ってくださいましたが、山本牧師は「それは真実さんが貰い慣れていない・・・あなたがあげ慣れていないということです」と私に答えてくださいました。私は、先生方のように、兄弟姉妹のように、子どもたちのことを真実に愛して関わっていきたいと願いつつも、いつしか子どもたちに甘え、疎かになってしまっていたことに気づかされました。
 神が私と私の家族を真実をもって愛してくださるように、私もキリストに倣い、真実の愛を修得していく必要を示されています。新しい年、そのことを心に留め、謙って主の教えをこうものでありたく願っております。

(仙台聖泉キリスト教会 会員)