同労者

キリスト教—信徒の志す—

巻頭言

— 自己変革と神のご計画 —

齊藤 望


「神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。」(ロ-マ 8:28)

 今年の年頭より講壇から語られる説教を通して私の心中に大きな変化がありました。
それは今年の聖句として掲げられた御言葉

「この世と調子を合わせてはいけません。いや、むしろ、神のみこころは何か、すなわち、何が良いことで、神に受け入れられ、完全であるのかをわきまえ知るために、心の一新によって自分を変えなさい。」(ロ-マ 12:2)

による”変革の主キリスト“と題された説教からでした。
 それは、神のみこころを知るために、既存の価値判断やこの世の中の価値基準から離れて、神の側に立つことによって、自分の基準を変える必要があることを示され、感謝しました。
 心の一新によってとは自分の意志によってそのことをしなければいけないこと、その方向はこの世ではなく、神のみこころを探ること、そのためには神をよく知り、愛すること、祈ること、それらはパウロが変えなさいと命じられたように、私にできることであると確信しました。
 それは人の思い、自分自身の希望、願望や理想像を一度反故にして、自分の置かれている立場について神は何を望んでおられるのか、何をご計画されているのかを考えることから始めました。
 両親、兄弟とその家族、妻、子供たちとその家族、もちろん妻の両親、兄弟とその家族も神によって与えられた家族として神の御心は何か、ご計画は何かと考えていました。
 人には、反りの合う人物とまたは合わない人物とがあるようにこの小さな人間関係の中でも同様なことがあり、そこには自分の観念、志向、行動規範が反映されていることに気づきました。
そこから見えたものは、自分の思っている物差しを人々に当て嵌め測っている姿でした。
 キリストは病人、ハンディのある人びと、取税人、罪人、教師、姦淫の女等、多くの人々と接してこられた中で、罪という物差しを持ち測りそれを取り除き、すべての人を愛してくださいました。
 このことからも自分が、神の御心から離れていたことがわかりました。
同様に、仕事と関係する人々、友人、今回は特に教会と教会での働きについてパウロとピリピの教会の関係を通して変革の重要性が話されたように感じました。
 信仰生活、伝道活動についてももう一度、再考する必要があり、神のご計画は何か、私の行いはどのようにしたらよいかを自己変革を思いながら取り組んでいかなければと示されました。
神は全ての事柄をご存じで、一人一人の思いも知っておられ、その中で神のご計画を探り実行していくことは、既存の経験や、成功体験ではなく、新たな境地に立って思考する必要があるように思いました。
 今まではこれでやってきたからこれで良い、というものではなく、一つ一つの事象について御心を探って信仰生活をおくること、そこに変革の価値があり、神のご計画に生きる者としての醍醐味があり、新しい境地に立つことの期待感が感じられました。

(仙台聖泉キリスト教会会員)