同労者

キリスト教—信徒の志す—

聖書研究

— 救いについて(32) —

野澤 睦雄


「イエスがキリストであると信じる者はだれでも、神によって生まれたのです。生んでくださった方を愛する者はだれでも、その方によって生まれた者をも愛します。」(ヨハネⅠ 5:1)
「愛する者たち。私たちは、互いに愛し合いましょう。愛は神から出ているのです。愛のある者はみな神から生まれ、神を知っています。」(ヨハネⅠ 4:7)
「私たちは、自分が死からいのちに移ったことを知っています。それは、兄弟を愛しているからです。愛さない者は、死のうちにとどまっているのです。」(ヨハネⅠ 3:14)

3.聖書が示す人間観・・・救いの必要、救いの内容を考察する基礎

    - 愛の顕れ -

3) 人に対する愛
 愛の対象として次のことが語られています。

・兄弟への愛
 救いに与り新生のいのちを与えられたひとは、神を愛し、イエス・キリストを愛しますが、冒頭のみことばに兄弟を愛すことが、神を愛すことと一体で切り放すことができないものであることが示されています。兄弟を愛していない人は神をも愛していないと。

・夫の妻への愛、妻の夫への愛
「夫たちよ。キリストが教会を愛し、教会のためにご自身をささげられたように、あなたがたも、自分の妻を愛しなさい。」(エペソ 5:25)
「若い婦人たちに向かって、夫を愛し、・・自分の夫に従順であるようにと、・・」(テトス 2:4-5)

・父母への愛と子どもへの愛
「父と母を敬え。」(マタイ 19:19)
「若い婦人たちに向かって、・・・、子どもを愛し、・・」(テトス 2:4-5)

・隣人への愛
 イエス・キリストが示した人への愛の標準は、兄弟にとどまらないで、イエスへの愛の項でも取りあげたすべての小さい者がその対象になります(マタイ 25:34-41)。
 イエス・キリストは隣人の意味を説明するために善いサマリヤ人の例話を語られました(ルカ 10:30-37).

・敵対する人々、迫害する人々への愛
「しかし、わたしはあなたがたに言います。自分の敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい。」(マタイ 5:44)

 愛の標準は、
兄弟の間では「わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合うこと、これがわたしの戒めです。」(ヨハネ 15:12)
夫婦の間では、「キリストが教会を愛したように」であり、
隣人に対しては「あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ。」(マタイ 19:19))
最高の愛は、イエスのことばに示されています。
「人がその友のためにいのちを捨てるという、これよりも大きな愛はだれも持っていません。」(ヨハネ 15:13)

(仙台聖泉キリスト教会員)