同労者

キリスト教—信徒の志す—

巻頭言

— 神に近づく道 —

野澤 睦雄

「神に近づきなさい。そうすれば、神はあなたがたに近づいてくださいます。」(ヤコブ 4:8)

 私は1962年5月12日の夕方、救いの恵みに与りました。あと1年と少しで50年経つのですが、今も鮮やかにそのときのことを憶えています。
 大学に入学しましたが、学業はそこそこにフォークダンスのクラブに入って青春を謳歌しているというような状況をしばらく過ごしました。しかし、心の内に底知れぬ空しさを覚えるようになり、父の神を信じる信仰の故に持っているものを思い出しました。そして、大学に入ったらこの教会に行きなさいと父が言ったその教会に行きました。そこで、礼拝で「あなた方は神に近づく道を行くか、神から離れて行く道を行くかどちらかしか選ぶことができない。」という説教を聞き、「神に近づく道を行きたい」と思いました。
 そしてまず自分でできる神に近づく道を行こう、それは教会の集会に出席することだと考え、集会に出席する決心をしました。
 高校生の時既に洗礼を受け、他の教会の会員になっていましたので、転会してこの教会の会員とさせていただいて、集会出席に励もうと思いました。
 転会のお願いに教会に行って先生に祈っていただいた、正にその時救いの恵みに与りました。
 神に近づくために集会に出席しようと決めた決心を、今も変わらずに保って実行しています。最初に述べた通り、もう50年にもなろうとしていますが、私の教会に週3回ある主要な集会、礼拝、伝道会、祈祷会を全く休まなかったといえます。休んだのは、亡くなった家内の父の法事のために1回、兄の葬式のために1回、山本先生ご夫妻とイタリアに行ったとき数回・・と数え挙げることができます。会社の仕事で2年と少し東京に出向していたことがありますが、日曜日の集会は仙台で、祈祷会は荒川聖泉キリスト教会に出席させていただきました。
 企業戦士と言われた世代ですから、会社の仕事は忙しく、祈祷会はその時間だけ会社を抜け出してきて守り、集会が終わるとまた会社に戻ることもしばしばでした。出張を集会のない日にするなど工夫することが許されたことは感謝です。健康も守られて病気で休んだことは記憶にありません。
 集会出席は、真に「神に近づく道」でした。このように長くそれを許されたことを感謝しています。

(仙台聖泉キリスト教会 会員)

Valid XHTML 1.0 Strict