同労者

キリスト教—信徒の志す—

巻頭言

— 神の僕、神の家族 —

茂永 進


「また、ほめられたり、そしられたり、悪評を受けたり、好評を博したりすることによって、自分を神のしもべとして推薦しているのです。」(コリントⅡ 6:8)

  2021年もあっという間に過ぎようとしています。表題の御聖言はこの年、私たちの教会の主題聖句として与えられ、聖日ごとに山本嘉納牧師によってメッセージされてきました。
「忠実な僕」であることを一人一人が問われました。神の導きの中、与えられしタラントとは何かをそれぞれの信仰の中で理解し、そのタラントを活かし、従っていくことに取り組んでまいりました。
 その中で、教会では長年、私たち信徒の為に愛の労をいとわず、クリスチャン家庭の建設と信仰の継承を実践することを牧会し続けられ、この世の生涯の最後まで私たち信徒の為に祈り、支えてくださった山本光明牧師が天に召されました。本当に悲しく、大きな出来事でしたが、私たちの為に残してくださった神の権威を畏れ、人格者なる神への揺るぎなかった謙遜な姿勢は、与えられし隣人に受け継いでいかなければならないと強く思わされたことであります。
 同時に、次世代の牧師として心から期待していた献身者の兄弟が、自分の思う所の異なる道を選択して私たちの教会を去っていかれ、幾人かの兄弟姉妹も離れていくなど、悲しい出来事が続きましたが、神は私たちの教会を見捨てることなく、山本咲先生を副牧師に、山本更先生を婦人伝道師として召してくださいました。
 お二人の信仰には天に召された光明牧師の神に対する姿勢が確かに受け継がれていることを覚え、心より感謝しています。なお、私たちは若いお二人の教役者を御支えし、従い導いて頂くことを祈り実践していくことを示されています。
 また、長い年月待ち望み、幾度となく道が閉ざされ続けました第二教会を与えて頂くことの願いも現実のものとして備えくださいました。来年初めより伝道の働きがスタートします。若い信徒の方々で構成された建築諮問員会の働きが、新しい教会を建てることへの献身的な表明をしてくださった若い信仰者を導いてくださり、実を結んだ大いなる成果です。この働きによって若い方々の信仰の成長が与えられ、伝道のさらなる飛躍を期待し、積極的に求道者を導く機会が持てることは何よりの喜びです。
 一方、私たちの教会には幼子からお年を召された方々まで幅広い世代の兄弟姉妹がいらっしゃいます。幼子には生まれた時から席を共にし、礼拝・諸集会に参加し、何もわからなくても神の存在を意識させる取り組みがあり、お年を召された方の中には、持病や加齢による体の不自由さを抱えつつも教会の席に座り、神の御前に臨んでおられる信仰の力強さを見せて頂き、信仰を守り続ける姿勢に勇気と力を与えられます。
 幼子との交わりの中には、実の家族を越えた神の家族としての触れ合いの中で、本当に楽しく憩っている姿を見ることができます。
 神は確かに私たちの教会を愛し、各人の信仰の成長と大いなる恵みの雨を降り注いでくださっています。新しい年が迎えられることを期待し、私も神に示されしタラントを忠実に活かす僕として仕えさせて頂きたく願います。

(仙台聖泉キリスト教会 会員)