同労者

キリスト教—信徒の志す—

巻頭言

— 地道な信仰の建て上げを続けること —

茂永 進

「わたしの戒めを保ち、それを守る人は、わたしを愛する人です。わたしを愛する人はわたしの父に愛され、わたしもその人を愛し、わたし自身を彼に表します。」(ヨハネ 14:21)

 先月、私の教会で結婚式が行なわれました。私にとって幼い頃から信仰を共にしてきたT兄弟と石巻市にある他教団のH姉妹との結婚式でした。とても幸いな時であったこと共に、私はこの2人の結婚がT兄弟のご両親の長い信仰生活の結実であったことを強く感じる機会となりました。
 T兄弟はこの結婚に至るまで、自身の信仰生活が低迷した長い期間がありました。近しく接していた私は、彼がクリスチャンの家庭を持つことはとても無理なのではないかと思っていました。しかし、T弟は昨年頃から少しずつ信仰の回復を与えられていきました。諸集会への出席、教会での御奉仕にも復帰出来るようになりました。そして、信仰を共にする伴侶を得るところまで来たのです。 
 各々、神を信仰する姿勢は様々だと思いますが、T弟のご両親は、集会の始まる時間を大切にし、誰よりも早く教会に来てその席を守られています。この地道な行動は、そう簡単に真似できることではありません。教会へ向かう当日の交通事情や家庭の事情等、時間を守ることが困難になることは私自身の家庭に照らし合わせても多々あることです。そうした困難を乗り越えて本当に長い年月、T兄弟のご両親は信仰の姿勢として表し続けてきました。そして神へ変わらず願う祈りは、自分の与えたられた子供にも信仰を継承する家庭を持って欲しいということでした。まさに神はT兄弟のご両親の信仰の姿勢と祈りの叫びを顧みて、T兄弟の結婚を与えて下さったと思わずにはいられません。私はこれが信仰を建て上げる実践だと確信します。神への従順な姿勢を持ち、信仰生活のこの時と思える大切なところで神の栄光を表すことの出来る者に私もなりたいと願います。なお、私自身に示されている地道な信仰の建て上げを取り組み続けたいと思います。

(仙台聖泉キリスト教会 会員)

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